Williams Racing

過去2年で7位(28点)→9位(17点)と後退したウィリアムズだが、2025年前半戦を終えた現在、コンストラクターズランキングは55点で5位につけ、反転攻勢を示している。トップ4との差はまだ大きいものの、中団から抜け出す兆しは鮮明だ。
快進撃の主役は加入4年目のアレックス・アルボンで44点を稼ぎドライバー8位。対照的に新加入カルロス・サインツは13点と苦戦し、適応の遅れがチームの得点機会を左右した。中盤以降の巻き返しが鍵となる。
マシンFW47は800 kgを下回る軽量化と新サイドポッドによるハイダウンフォース化で、高低速ともにバランスの取れた挙動を実現した。予選では12戦中8戦でQ3進出し、低ドラッグが効くサウジやカナダでダブル入賞を果たした。一方、空力負荷の大きいバルセロナやバーレーンではセットアップに苦しみ無得点に終わり、依然として作動域の狭さが課題だ。
それでもジェームズ・ボウルズ代表は「開発ツールと財政基盤が整い始め、パッケージ全体が底上げされた」と語り、後半戦に向け空力アップデートとサインツのフィードバック反映を急ぐ方針だ。シルバーストンでの雨中4点はその布石であり、スパ以降の高速連戦で再び上位を脅かす走りを見せられるかが注目だ。名門チーム復活へ加速する後半戦になるだろう。