マクラーレンのランド・ノリスは、今週末のスプリントフォーマットを採用するベルギーGPで予想される悪天候により、各チームが「難しい決断」に直面すると語った。伝統的に雨が降ることの多いスパ・フランコルシャンは、今週末も金曜と日曜にそれぞれ60%の降水確率が予報されており、土曜日の降水確率はこれより低いと見られている。

金曜のスプリント予選後と土曜の予選後にパルクフェルメ規定が適用されるため、チームはドライとウェットのどちらかのセッティングを選ぶギャンブルを2回迫られることになる。これは、確実なコンディションでの予選順位を犠牲にしてでも、翌日の不確実な天候でのレース結果に賭けるというリスクを伴う。

ノリスは今シーズン、混合コンディション下で最も好成績を挙げているドライバーであり、前戦シルバーストンでの勝利がその実力を物語っている。週末に向けて、スプリントと決勝のどちらに重きを置くかと問われたノリスは、次のように答えた。

「今回は雨が絡んでくるから、タイヤの選択などでもっと難しい決断を迫られると思う。日曜日の方がポイントが多いから、基本的にはそっちに集中するのが普通だ。スプリントでポジションが1つ前後するくらいなら、そこまで気にしない。リスクを抑えるならスプリントの方で、でもやっぱり本番は日曜日なんだ。」

ウェットコンディションでの好調ぶりについて聞かれると、ノリスはこう語った。

「正直に言うと、いつもフルウェットが得意ってわけじゃないんだ。僕はインターミディエイト、つまり濡れてから乾く途中とか、その逆のコンディションが一番得意だと思う。フルウェットはちょっと別物だけど、スパではウェットでもいい走りをしてきた。数年前、Q3でクラッシュしたときも、Q1とQ2はどちらも1位だったし、Q3でも1位で……壁に突っ込んだ。僕はイギリス人だから、もしかしたらそれが助けになってるのかもしれない。今年は本当にウェットでいいレースができてる。それは事実だ。
でも、こういうコンディションでの予選はたいていドライだから、簡単じゃない。それでもこういうコンディションは好きだよ。楽しいかって言われると、ちょっと怖い瞬間もあるけどね。でもスパのウェットはいつものことだから、準備はできてるよ。」

今シーズン、マクラーレンはレッドブル、メルセデス、フェラーリとともに様々なコンディションでトップ争いを繰り広げてきた。だが今週末の不安定な天候により、どのチームが最大のライバルになるかを予測するのは難しい。

チャンピオンシップリーダーのオスカー・ピアストリも、今回どのチームが最も手強い相手になるかについては、明言を避けた。

「全チームがライバルになる可能性があると思う。フェラーリはシルバーストンでかなり速かった。レースの展開は理想的じゃなかったけど、週末を通してのペースは本当に強かった。レッドブルとマックスは、ここスパで過去にとても強かったし、メルセデスも気温が低くてコンディションが合えば去年は1時間くらい1-2体制を築いていた。だからここは、どのチームにも速さがあるコースだと思う。僕たちは自分たちの力を最大限に引き出すことに集中しないといけないね。」