レッドブルの新戦力、イザック・ハジャー(フランス)が2026年シーズンに向けて厳しい試練に直面している。相手は4度の世界王者マックス・フェルスタッペンであり、同じチーム内で直接比較される立場に立つからだ。
だが、かつてレッドブルでフェルスタッペンの隣に座った経験を持つ2人、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)とセルジオ・ペレスは、アジャーが一定のペースを保てる可能性があると見ている。理由は2026年に予定される大規模なレギュレーション改定だ。車の性格が一変し、経験値の差が相対的に縮まる「仕切り直し」が起きうるという見立てだ。
ハジャーの冬は順風満帆ではなかった。バルセロナでのクラッシュや、バーレーンでの度重なるメカニカルトラブルに見舞われた。それでも、同じ境遇を知るアルボンは落ち着いて評価した。
「イザックは速いドライバーだと思う」
「そして正直、このレギュレーション変更はみんなにとって良いと思う。みんなにとって新しいスタートだ」
「ここまで見てきた限り、彼はマシンの中でかなり落ち着いているように見える。速いチームメイトがいることだけじゃなく、マシン自体についても学ぶことは多い。たぶん彼はうまくやるはずだ」
ハジャーは「最高のタイミング」で飛び込んだと考えている。新規則により、フェルスタッペンを含め全員が未知の車に向き合う局面になるためだ。過去のフィードバックの積み重ねで作り込まれた車を追いかける罠を避けやすい、という理屈だ。
「こういう大きなレギュレーション変更のタイミングでレッドブルに入れるのは素晴らしいと思う」
ペレスは才能そのものは疑っていない。焦点は精神面の耐久力だ。ミルトンキーンズの強烈な視線の中で冷静さを失わなければ、キャリアは大きく開けると語った。
「イザックはとても才能のあるドライバーだ。彼はそれを示してきた」
「そして、1年を通して冷静でいられるなら、F1でとても成功したキャリアを歩むはずだ」
「それにF1でマックスとチームメイトになるというのは、素晴らしいチームだ。だから、このキャリアの段階でそこにいるのはとても良いことだと思う。大きなチャンスだ」
新ルールの下で、チーム内の序列がどこまで揺らぐのか。支えとなる環境と、先人の助言を追い風に、アジャーが“可能性”を“速さ”へ変えられるかが注目点になる。2026年の最初のコーナーから、その答えが試されることになる。
