バーレーンで始まったF1プレシーズンテスト最終週の4日目は、ジョージ・ラッセルが終盤に叩き出した1分33秒459で首位に立ち、メルセデスをタイムシートの頂点へ押し上げた。走行は75周超を重ねた上での最終盤アタックで、他チームはこのタイムを上回れなかった。開幕前の勢力図は依然として霧の中だが、メルセデスが「優位にいるのではないか」という見方を強める一日になった。
序盤はフェラーリがリズムを作った。シャルル・ルクレールが午前から基準となるタイムを刻み、午後の序盤まで主導権を握った。だが路面の進化とともに各車は低燃料のアタックへ移行し、終盤は予選想定の走行が連続した。その流れの中で一度はマクラーレンのオスカー・ピアストリが暫定首位に立って場内を沸かせたが、最後にラッセルが“決定打”を入れた。
フェラーリにとって午後は平坦ではなかった。ルクレールから交代したルイス・ハミルトンは、このバーレーンテストで初めてと言える技術的トラブルに見舞われ、ガレージで長い時間を費やした。最終的に40周超を走って7番手で終えたものの、勢いという意味では理想的とは言いにくい内容だった。
この日は赤旗が2回出た。終盤の1回は、先週混乱したスタート手順のリハーサルのために行われ、セッション時間が10分短縮された。もう1回はアクシデント由来で、ランス・ストロールがターン11でスピンしてグラベルに止まったことが原因だった。アストンマーティンは午前もフェルナンド・アロンソの走行がエンジン面の懸念で伸びず、信頼性という課題を残した。
また、マックス・フェルスタッペンはこの日走らず、翌日にドライブを引き継ぐ予定とされた。レッドブルの本当の速さは、まだ判断材料が揃っていない状況だ。最終週初日は「速さ」「躓き」「静かな意思表示」が同居し、ラッセルが先制したことで、シーズン開幕前から心理戦が動き出したと言える展開だった。
順位表(バーレーンテスト4日目)
1. ジョージ・ラッセル(MER)1:33.459 76周
2. オスカー・ピアストリ(MCL)+0.010 1:33.469 70周
3. シャルル・ルクレール(FER)+0.280 1:33.739 70周
4. ランド・ノリス(MCL)+0.593 1:34.052 54周
5. アンドレア・キミ・アントネッリ(MER)+0.699 1:34.158 69周
6. アイザック・ハジャー(RBR)+0.801 1:34.260 66周
7. ルイス・ハミルトン(FER)+0.840 1:34.299 44周
8. カルロス・サインツ(WIL)+1.654 1:35.113 55周
9. フランコ・コラピント(ALP)+1.795 1:35.254 60周
10. ガブリエル・ボルトレート(AUD)+1.804 1:35.263 71周
11. アレックス・アルボン(WIL)+2.231 1:35.690 55周
12. リアム・ローソン(RBU)+2.294 1:35.753 61周
13. オリバー・ベアマン(HAA)+2.319 1:35.778 42周
14. ピエール・ガスリー(ALP)+2.439 1:35.898 61周
15. ランス・ストロール(AST)+2.515 1:35.974 26周
16. エステバン・オコン(HAA)+2.959 1:36.418 65周
17. フェルナンド・アロンソ(AST)+3.077 1:36.536 28周
18. ニコ・ヒュルケンベルグ(AUD)+3.282 1:36.741 49周
19. アーヴィッド・リンドブラッド(RBU)+3.310 1:36.769 75周
20. バルテリ・ボッタス(CAD)+3.339 1:36.798 35周
21. セルジオ・ペレス(CAD)+4.732 1:38.191 24周
