米キャデラックのF1参戦を率いるグレーム・ロウドンが、新チームの立ち上げが想定以上に前へ進んでいると語った。鍵は、起用したベテランドライバーのバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスがもたらす「即時で正確なフィードバック」だという。キャデラックはF1の11番目のチームとして参入し、初期戦略の土台を「実験」ではなく「経験」に置いたとロウドンは明言した。

新規参入チームにとって、マシン開発は技術面も運用面も難題だ。だが両者は、複数チームで培ったデータの読み解き、適応力、レース運び、そして異なるエンジニアリング文化での経験を持つ。ロウドンは、その知見がプレシーズンテストの段階から「目に見える前進」へ変わっていると見ている。

「確かに相乗効果がある。何より素晴らしいのは、僕らがすぐに“正確なフィードバック”を得られている点だ」

チームがまだ基準点を作っている段階では、マシンの挙動を瞬時に言語化し、エンジニアに誤差なく伝える力が致命的に効く。ロウドンは、2人が異なるチーム、異なるエンジニア、異なる車体やパワーユニットを経験してきたことが、そのまま開発効率になっていると説明した。

「彼らは複数のチームで、複数のエンジニアと働き、違うクルマ、違うパワーユニット、違うシャシーを経験してきた」
「そして確かに2026年型のクルマは大きく違う。それでもドライバーが、とくにハンドリングや他のあらゆる点についてフィードバックをくれるとき、僕らはまったく時間を無駄にしていない」

限られたテスト時間では、赤旗や規定チェック、詰め込まれた走行計画が開発テンポを簡単に崩す。だからこそ「速く、明瞭に、価値ある情報を返す」ことが重要になる。ロウドンは、その点でも狙い通りだと強調した。

「僕らは最初から、ものすごく正確で、よく考えられた、価値あるフィードバックをすぐに得られている。根本的に僕らが求めていたのはそこだった」
「しかも速い。走行計画を圧縮しなければならない細々した状況もあったし、FIAのテストもある。やれる時間は多くない」

さらにロウドンは、実力を引き出すスイッチの入り方も評価した。まだ本格的なパフォーマンスランを行っていない段階だが、制約の多い状況でも一発でタイムをまとめる力が見えたという。

「まだ本当の意味でのパフォーマンスランはしていない。でも昨日、バルテリがC3で出ていって、赤旗手順などの影響で1周しかできなかったのに、すぐにスイッチを入れられたのを見ただろう」

ロウドンが求めていたのは、鋭い技術的精度と、純粋な速さの両立だという。キャデラックは“慎重な第一歩”ではなく、“自信ある踏み込み”でF1に入っていく構えだ。

「F1ドライバーに欲しいのはこれだ。ものすごく正確なフィードバックに、速さ、しかも本当に本当に速い速さが混ざっている。僕らはその点で本当に満足している」