アルピーヌのマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンは、2026年の新車に確かな改善があると強調した。一方で、プレシーズンの段階では各チームの本当の実力が見えにくく、序列の見通しは立っていないとも認めた。

アルピーヌは2025年にランキング最下位まで沈み、方針転換を迫られた。チームは新レギュレーションへの集中を早い段階で選び、短期的な競争力を犠牲にしながら、反発の土台作りを優先してきた。バーレーンでの走行を経て、ガレージ内の空気は前向きだが、ニールセンは断定を避けている。

「かなり自信はある」
「たぶん退屈な答えになるが、僕らはプログラムをこなしながら、他のみんなが何をしているかを理解しようとしている。彼らのペースがどれくらいか、僕らのペースがどれくらいかを推し量って、先回りして考えようとしている」
「クルマはすごく新しいし、学ぶべき新しいことが山ほどある。エネルギー回生とデプロイメントの話は多くの人がしていると思うが、僕らにとってもドライバーにとっても大きな学習曲線だ」
「それをどう使うかでラップタイムに大きな影響が出る。だから理解すべき新要素がたくさんあるし、ドライバーはこれまでとはまったく違うやり方で運転しなければならない」
「正直、僕らがどこにいるのかは、まだ本当には分からない。僕らが去年よりずっと良いクルマを作ったのは確かだ。いや、確実にそうだ。ただ、もし明日レースがあるとして、どこに並ぶのかは分からない。妥当なところでは“中団でそれなりに強い”と思うが、断言はできない」

つまり、アルピーヌの新車は「前進した」と言える一方で、それが中団の勢力図を揺らす一撃になるのか、堅実な改善に留まるのかは、まだ判定できないということだ。テスト特有の情報戦の中で、確信と不確実性が同居している。

ただし、ニールセンが明確に手応えを語った領域がある。パワーユニットだ。メルセデスとの提携は、再建途上のアルピーヌに推進力を与えているという。

「僕らはPUサプライヤーに満足している。その点は間違いなく大きく前進した領域だ」

ニールセンは、次のバーレーンでのテストが、アルピーヌの立ち位置をより鮮明にすると見ている。各チームが低燃料やロングランを増やしてくれば、相対比較の材料が揃ってくるからだ。

「僕らはみんな同じで、みんなプログラムがある。まだ誰も低燃料走行はしていないと思う。たぶん(最後のテストで)それが見えてくるはずだ」
「フェラーリのロングランは見えたし、他にもいくつか見えた。ロングランは全体像を作る助けになる。誰かが20周走ったなら、スタート時点で一定量の燃料を積んでいたのは確かだ。ロングランが増えるほど、描ける“絵”ははっきりしてくる」