アストンマーティンの2026年シーズンは、バーレーンでのプレシーズンテストから波乱の立ち上がりとなった。パワーユニットパートナーのホンダは、AMR26が限られた走行の中で「追い上げ局面」にあることを認めた。一方で、改善の道筋は見えており、性能向上に必要な知見も着実に積み上がっていると強調した。
AMR26は3日間で合計206周にとどまり、準備状況を疑問視する声も出た。初期トラブルは、データ異常に加え、エンジンのオーバーヒート懸念が絡んだとされる。さらに、それがチームで初めて設計に関わったエイドリアン・ニューウェイのタイトなパッケージングと関係している可能性も示唆された。
ホンダの現場責任者でトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原慎太郎は、厳しい滑り出しを「長距離走の最初の一歩」と位置づけた。2026年レギュレーションでは、電気エネルギーをどう回収し、どう使うかが大きな比重を占める。焦点は、単なる周回数の積み上げだけではなく、エネルギーマネジメントを含む“新しい走らせ方”の理解と最適化にあるという。
「この3日間のバーレーンテストは、我々にとってもアストンマーティン・アラムコF1チームとのパートナーシップにとっても本当に有益だった。合計で206周を走れた」
「パワーユニットのパッケージそのものと、シャシーへの統合から多くを学ぶ良い機会だった。新レギュレーションは大きな変化だ。クルマの運転の仕方だけでなく、1周の中でエネルギーをどう充電し、どう展開するかも変わる」
「我々はチームやドライバーと一緒に、エネルギーマネジメントへの新しい向き合い方にも取り組んだ」
もちろん、走行距離で最下位に沈んだ現実は重い。だが折原は、これが両者にとって“初めての公式テスト”であり、現場での新しい協業には学びが多かったと説明した。重要なのは、遅れを認めたうえで、挽回のために何をすべきかが明確になった点だという。
「もちろん、もっと周回を重ねたかった。ただ、これはチームと一緒に行う最初の公式テストだ。新しい現場での協業から学ぶことが多かった」
「HRCさくらのF1開発拠点でも、ここサーキットでも、やるべき仕事がまだあるのは確かだ」
「チームと一緒に、どこを改善すべきかは分かっている。信じてほしい、我々はプッシュしている。テスト全体のプログラムでは確かに追い上げ局面だが、この1週間で大量のデータと重要な学びを得た」
次のテストは残り3日間。アストンとホンダの新しい関係は、いきなり試練から始まった。ただ折原は、次週に向けて準備を整え、得たデータを最大限に活かす構えを崩さなかった。
「これから先、来週にさらに3日間のテストがある。我々は準備を整え、最大限に活かすつもりだ」
