バーレーンでプレシーズンテストが進むなか、俳優キアヌ・リーブスがF1 TVの取材で、キャデラックF1の参戦準備を追うドキュメンタリーに関わっていると明かした。アクションスターが一時的に「モータースポーツの語り部」に立場を変え、F1の新チームが生まれる現場へ視聴者を連れていく企画だ。
リーブスは2023年に『Brawn: The Impossible Formula 1 Story』でF1のドラマを映像化してきた人物だ。今回は、GMとTWG Motorsportsが支えるキャデラックのF1プロジェクトに密着し、入札から体制づくり、初戦へ向かう道のりを追うという。
本人はプロジェクトの内容を端的に説明した。
「僕はキャデラック・フォーミュラ1のドキュメンタリーに参加している。立ち上げというか、参戦の入札作業と、3月の初レースへ向かう旅路を追う内容だ」
制作では、スタッフを集め、競争力のあるマシンを形にし、レギュレーションの壁を越えていく“繊細な段取り”が焦点になる。リーブスは、2本のF1ドキュメンタリー制作を通じて見えたものを問われると、驚きと緊張感を隠さなかった。
「本当にすごいし、深い。外から見てもものすごく強烈だ。たとえばレースカーを見て、コースの先を見つめるだけでもそうだし、技術面だけでもそうだ。チームを組み上げること、マシンを成立させること、そのために必要な要素の全部、さらにルールやレギュレーションの変更まで絡む」
「僕らは、チームがまだF1に入る前の“初期の物語”を伝えていたから、FIAやFOMの背景、それにあの世界の空気感みたいなものも扱っていた」
要するに、ファンが日曜の午後に見る“数十台の競争”は、巨大な手順と交渉と技術の上にようやく成立している、という実感だった。
このドキュメンタリーは、キャデラック側にとっても「看板」になる。2025年7月の発表時、TWG Motorsports兼キャデラックF1のCEOであるダン・トーリスは、リーブス起用の意味を次のように語っていた。
「これは大胆な野心と、執念の推進力の物語だ。レースへの情熱と知識が深いキアヌと一緒に取り組めることを光栄に思うし、GMとこの素晴らしい物語で組めることを誇りに思う」
「僕らには、F1に新しい世代のファンを迎え入れるチャンスがある。キアヌの創造性は、その旅に火をつける完璧な火種だ」
