2026年シーズンへ向けたF1プレシーズンテストがバーレーンで始まった。初日はランド・ノリス(マクラーレン)が最速タイムを叩き出し、2日目午前はシャルル・ルクレール(フェラーリ)がさらに上回る暫定ベストを記録した。一方で、目立ったのは速さ以上に信頼性の明暗だった。
初日の主役はノリスだった。残り1時間あまりの局面でC2(ミディアム相当)を履き、1分34秒669を記録してそのままトップを守り切った。ライバルは最後まで上回れず、マクラーレンにとって心理的にも大きい初日の“勝ち時計”になった。
ただし、テストのもう一つの価値である周回数ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が圧倒した。フェルスタッペンは136周を走破し、最速から0.129秒差の2番手タイムも残した。新パワーユニット(フォード提携)を含むパッケージの耐久性を、初日から数字で示した格好だ。
上位は3番手にルクレール、4番手にエステバン・オコン(ハース)が続いた。メルセデスはジョージ・ラッセルが6番手、アンドレア・キミ・アントネッリはトラブルもあり走行が伸びず11番手だった。
2日目午前の最速はルクレールだった。開始から1時間少々でソフトタイヤを投入し、1分34秒273を記録した。前日のノリスの最速(1分34秒669)を上回るタイムで、フェラーリが存在感を見せた。
ノリスはミディアムで1分34秒784を記録して2番手に入った。タイヤ条件が異なるため単純比較は危険だが、少なくともマクラーレンは2日目も安定して上位に顔を出した。
一方、このセッションの空気を決めたのはタイム差ではなく信頼性だった。
レッドブルは組み上げ段階で疑いのある油圧漏れが見つかった影響で、アイザック・ハジャーがセッション終盤に“1周だけ”走るにとどまった。メルセデスもアントネッリがパワーユニットの問題で3周で終了し、午後はラッセルが穴埋めする流れになった。
キャデラックも序盤にセルジオ・ペレスがアウトラップで赤旗の原因になったが、停止は短く、最終的には42周を消化している。アルピーヌのピエール・ガスリーは「ベスト・オブ・ザ・レスト」の3番手に入り、タイムより周回を優先する各陣営の意図が透けて見えた。
