バルセロナ合同テストでレッドブルの計画が揺れた。初日の乾いた路面では、新加入のハジャーがRB22で周回を重ね、パワーユニットの初走行に手応えを口にしていた。しかし翌日のウエット終盤、ターン14でクラッシュ。マシン後部を大破し、チームは翌日の走行を見送ってガレージ作業に全振りした。限られた日数の中で、残る“切り札の1日”をどう使うかが急に重くなった。
ハジャーは角田裕毅の後任として、マックス・フェルスタッペンのチームメイトに座った。初日の走行は107周に達し、レッドブル・フォード・パワートレインズとしての公式初周回も刻んだ。本人は走り出しから落ち着いた口調だった。
「かなり生産的だった。驚いたことに、想像していたよりずっと多く走れた。すべてがかなりスムーズだった。」
「小さな問題が少しあっただけで、初日から自前エンジンでここまでできたのはかなり印象的だ。間違いなくスムーズだった。」
新パワーユニットのフィーリングについても、現時点での不安を抑える言葉が並んだ。2026年は電動比率やエネルギーマネジメントの重要度が増すが、少なくともドライバビリティの入口で躓いてはいない、というニュアンスだった。
「正直、初日としてはかなり良い。」
「少なくとも僕が慣れている感覚から大きく外れてはいない。アップシフトもダウンシフトも、(僕の)最初のシーズンで経験したものと近い。もちろん調整すべき点はまだあるけど、しっかりしている。」
車両特性そのものにも踏み込み、旧世代より“予測しやすい”と評した。ダウンフォース低下などで挙動は変わる一方、コクピット側の選択肢は増え、学ぶべき要素はむしろ増えるという構図だ。
「全体的にダウンフォースが明らかに少ない。」
「前の世代より予測しやすい。よりシンプルで、いろいろ試しやすい。」
「パワーユニット側も、ドライバーが触れる選択肢がずっと多い。今日の時点でもう作業を始めたけど、とても面白かった。」
だが、その流れは2日目の終盤で折れた。難しいウエットの最終盤、ハジャーは高速ターン14でコントロールを失い、後ろ向きにバリアへ衝突した。本人は無事だったが、RB22の後部は大きく損傷し、原因がドライバー側か技術側かも含めて精査が必要になった。
チーム代表ローラン・メキースは、苛立ちを飲み込みながらも優先順位を明確にした。まずは安全、次に修復、そして残り日程の使い方だ。
「ウエットでは学びがあった。不運にも良い終わり方にはならなかったが、大事なのはアイザックが無事だということだ。僕たちはマシンを修復し、次に何ができるかを見ていく。」
「今日の午後は本当にトリッキーなコンディションだった。ああいう形で終わったのはとても残念だが、これもゲームの一部だ。とにかく難しかった。多くの面でやるべき作業があり、こういうことは起こり得る。」
「今日の困難は、昨日が周回数の面でも、アイザックの学習・成長・そしてエンジニアへのフィードバックの面でも、とてもとてもポジティブだった直後に起きた。」
「いま分析している。少し後になれば答えが出ることを願っている。いまの優先は損傷の評価で、次の走行日に向けてどんな選択肢が残るかを見極めることだ。」
「残りは1日しかない。だからそのカードは慎重に切らないといけない。分析にはまだ数時間かかる。」
