R26のベースカラーを先に公開していたアウディは、ベルリンでの特別ローンチイベントにて2026年F1マシンの正式リバリーを披露した。最終デザインはメタリックグレーを軸にブラックを織り込み、蛍光レッドを差し色として加え、象徴的なロゴが映える仕上がりだった。
ザウバーを引き継いだ後も、一部の要素では「Sauber」の名称を維持する。シャシー開発の拠点も引き続きヒンウィルが担う。会場にはアウディの幹部や関係者が多数集まり、マッティア・ビノット、ジョナサン・ウィートリーといった主要人物も姿を見せた。
ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレートはチームキット姿で登壇した。先週シルバーストンで行われたシェイクダウンを終えたばかりだ。アウディ初のV6ハイブリッド・パワーユニットは、初めてコース上で走行。新プロジェクトに取り組んできたノイブルクのスタッフにとって、節目の瞬間となった。

ローンチに向けて、アウディは新たなパートナーの参画も発表し、「新しいスタート」を強調した。最高経営責任者のゲルノート・デルナーは、F1参戦の意味を強い言葉で位置づけた。
「今日は単なるローンチではない。アウディにとって新時代の公的な宣言だ。」
「F1はモータースポーツで最も過酷な舞台だ。僕らはただ戦うために来たのではない。“Vorsprung durch Technik(技術による先進)”の未来を定義するためにここにいる。」
「このプロジェクトは会社全体の触媒であり、よりパフォーマンス志向で、効率的で、革新的な文化へ変わっていく象徴だ。僕らの哲学は、絶対的で長期的なコミットメントだ。」
「F1で成功するには執拗なまでの粘り強さが要る。アウディ・レボリュートF1チームは参加するだけの存在ではない。2030年までに世界選手権を争うことを目標にしている。」
チーム側ではビノットが、ワークスとしての参戦が最大の武器になると語った。
「ワークスチームとしてF1に参入するという戦略判断は、僕らにとって最大の資産だ。」
「この数年、ノイブルクでパワーユニットを作り上げるだけでなく、ヒンウィルとビスターのシャシー開発を結びつける技術組織の基盤を、綿密に築いてきた。」
「このシームレスな統合は、妥協を排し、運命を自分たちで完全に握ることを可能にする。成功に不可欠な俊敏性と革新性を発揮できる。」
「アウディ・レボリュートF1チームは一つのビジョンだ。エンジンブロックからフロントウイングまで、あらゆる変数をコントロールする。これが、選手権を築く土台だ。」
さらにウィートリーも、長期戦を覚悟した現場の温度を言葉にした。
「このマシンは、各拠点にいる極めて才能ある人々が積み上げた何千時間もの努力の結晶だ。」
「今日は大きな誇りとともに、この旅を始める。ただし同時に謙虚でもある。これは長い戦いの初日でしかない。」
「僕らの使命は、チームのあらゆる繊維に“チャンピオンシップのDNA”を埋め込むことだ。」
「逆境に強い文化、精密さ、そして尽きない好奇心だ。パフォーマンスを見つけるためなら、止まる理由はない。」
「この挑戦こそが、全員の興奮の源だ。1周ごと、デブリーフごと、レースごとに強くなるチームを作る。」
「長期的な野心を、コース上の現実に変える。日々、判断ごとに、それを積み上げていく。」

ドライバー側では、まずヒュルケンベルグが“野心”と“実力”を切り分けた上で、今のアウディに手応えがあると述べた。
「F1のパドックに長くいると、野心と実力の違いを見分けられるようになる。」
「僕が今日ここで感じるのは、深い真剣さと、チームを際立たせる驚くべきエネルギーだ。」
「僕らは明確な長期ビジョンを持つ本物のワークスチームだ。莫大なリソースと世界最高水準の専門性に支えられている。」
「ドライバーにとって、アウディの旅の“最初”から共にいるという提案は格別に刺激的だ。」
「僕らは一緒に、とても特別なものを築けるチャンスがある。メルボルンでこのクルマを走らせるのが楽しみだ。」
そしてボルトレートは、四つの輪の歴史を背負うことへの高揚と覚悟を語った。
「四つの輪のために走ること、これほど象徴的で勝利の歴史を持つブランドの一員としてレースをすることは、ただの夢の実現だ。」
「僕らはル・マンやラリーでのアウディの支配的な強さを聞いて育つ。そして今、そのレガシーをF1へ持ち込む役目に選ばれたのは、信じられないほど光栄だ。」
「これは一生に一度のチャンスだ。責任の重さは感じる。でもそれ以上に、学び、押し上げ、自分を成長させたいという強烈なモチベーションがある。」
「このチームとともに成長し、アウディ・レボリュートF1チームの偉大な章を書くために、僕は全力を尽くす準備ができている。」

