リアム・ローソンは、F1キャリアの最初の2年ほどは厳しく評価され、細かく見られるのが当然だと語った。マシンを替えたときの感覚は、ゴーカート時代を思い出すという。

F1の2025年は、ローソンにとって初めてフルシーズンを戦った年だった。だがシーズンは「前半と後半」に割れた。開幕はレッドブルで迎えたが、第3戦以降はVisa Cash App RBへ戻された。それでも救いがあるとすれば、24戦すべてに出場し、シーズンを走り切ったことだった。

それ以前の出走は2シーズンで、いずれも後半戦の数戦に限られていた。ローソンは3年続けて、評価と監視の視線にさらされてきた。とりわけレッドブル・ファミリーは、ドライバーに対して素早い決断を下してきた歴史がある。その環境では、注目も圧力も増幅する。

それでもローソンは、その現実を受け入れている。F1ドライバーにとって最初の数年は「資格を証明する時間」だと捉えているからだ。そこで実力を示せば、チームにとって価値ある存在となり、キャリアは長くなる。タイトル以外でドライバーにとって次に価値があるのは、優勝や表彰台だとも言う。

「そうだね。でも最初の2年くらいって、そういうものだと思う。F1にいるなら、最初の1年がいちばん大事なんだ」

「本当に、その年で“この世界に残れるかどうか”が決まる。複数年走ってからより、F1で1〜2年走っただけでシートを失うドライバーのほうが多いと思う」

「数年のシートを確保できたら、価値のあるドライバーとして認められる。そこまで行くことが大事なんだ。特にこのチーム、そしてレッドブルの環境では、昔からずっとそうだった。だから別に新しい話じゃない」

「もちろん、将来が保証されている安心感は欲しい。でも同時に、僕はこういうプレッシャーの中、こういう環境でしか走ってきていない。だから、これが僕の“当たり前”なんだ」

そう総括したローソンは、レッドブルで2戦走ったあとにVisa Cash App RBへ戻ったときの感覚を振り返り、まるで少年時代のゴーカートのようだったと語った。わずかな違いが、ドライバーにとっては別世界になる。だからこそ、環境に合わせて自分を作り直さなければならない。

ローソンに起きたのも、その再適応だった。RBに戻った彼は周囲に慣れ直し、感覚を取り戻していった。

「子どもの頃にゴーカートに乗っていたときを思い出すんだ。ゴーカートって、乗り込めば全部が同じ……ってわけじゃない。みんな同じじゃないんだ」

「ステアリングの高さ調整が少しずつ違う。ペダルのセットアップも違う。シート角度も違う。ほかにもいろいろ違う」

「ほんの小さな違いが、必要な“快適さ”のレベルに大きく影響する。F1マシンも同じで、調整できることがたくさんある」

「結局はそういう部分なんだ。僕がもう少し快適に、もう少し自然に運転できるようにするための小さな調整が2つ3つある。それで感触が増した。たぶん、それが理由なんだ」

評価にさらされる時間は、ローソンにとって避けられない通過儀礼だ。シートを守るための「証明の季節」を、彼はプレッシャーごと引き受けて走っている。