トト・ウォルフは、肩書メルセデスF1を率い、パドック屈指の成功者と見なされる立場にありながら、「リーダー」として崇められる構図そのものに苛立ちを示している。重要なのは地位ではなく結果だ。ぬるさは敵だと、ウォルフはコメントした。
「リーダーシップについて話すのは気恥ずかしい。“一人のリーダー”という考え方には本当に苦しんでいる。私は一人で、最高のCFOにも、最高のCMOにも、最高のCEOにもなれない。自分はそのチームの一員だと思っている。最終判断が必要なら僕が下す。でも私は“集団”に頼っている。少し“部族”のようにも感じている。私は彼らを守るべきだと思う。だが同時に、ミッションの明確さを与える必要もある」
ウォルフの論理は冷徹だ。「偉大」から「良い」へ落ちることは、解任に値する失速だという。
「“偉大”でいなければならない。やる気が足りない、あるいは技術の進化についていけないせいで、“偉大”から“良い”に落ちたら、ここは“射出座席”になる」
「私はこのチームで働く2000人、その家族、生活水準、住宅ローン、夢、希望に責任を負っている」
過酷な世界であることは分かっている。最近は持ち分の一部を小さく売却したとも報じられた。それでも、闘争心は薄れていない。「億万長者の引退」など、彼の物語にはまだない。
「チームを売るつもりもないし、この役割を離れるつもりもない」
「今は本当に良い状態にいるし、楽しめている。自分が貢献できていると感じ、周囲も僕が貢献していると感じる限り、そちらの方向に考える理由はない」
