マクラーレンの2025年は、「2024年に掴んだ復活」を「支配」に変えた一年だった。コンストラクターズは2年連続で戴冠し、総得点833で他陣営を大差で置き去りにした。2024年は666点で僅差の争いを制しての王座だったが、2025年はシンガポールでタイトルを決め、消耗戦を早期に終わらせている。

体制面では、資本の整理が大きい。2025年9月、マクラーレン・レーシングは少数株主を買い取り、バーレーンの政府系ファンド、ムムタラカトが引き続き筆頭株主、アブダビのCYVN(アブダビ政府が所有する先進モビリティ分野への投資を行う企業)が非支配の持分を持つ形へ集約した。「強いが資本が不安定」という弱点を消し、事業としての継続性を前に進めたのが今季の裏テーマだった。

ドライバー戦績は、数字がすべてを語る。ランド・ノリスは423点で王者、オスカー・ピアストリは410点で3位。2人はそれぞれ7勝ずつを分け合い、勝利数でシーズンを支配した。ただし「同士討ちの火種」も現実で、順位入れ替えなどを巡り緊張が表面化した。

ハイライトは複数ある。開幕オーストラリアでノリスが勝ち、序盤の流れを掴んだ。中盤はピアストリが中国、バーレーン、サウジ、マイアミなどで勝ちを重ね、主導権を握った。そして終盤、ラスベガスで2台が失格となりタイトル争いが一気に再点火、ノリスがメキシコで奪い返し、最終戦アブダビの3位で王座を確定させた。

2026年は大幅なレギュレーション規則変更が始まる。マクラーレンはメルセデスPUを2026〜2030年も使う契約を結んでいる。ドライバーは、ノリスが少なくとも2026年まで契約下にあり、ピアストリは長期延長で2026年以降も継続する枠組みが公表されている。