ピエール・ガスリーは、2026年にF1フル参戦9年目を迎える。F1の先頭で戦いたいと語り、グリッド前方のドライバーたちと真っ向から渡り合える力が自分にはあると強調した。ベテランの域に入ったいま、その言葉には現実的な渇望がにじむ。
若くしてレッドブルでチャンスを得たガスリーだったが、その後は長らく中団での戦いを強いられてきた。アルファタウリ(現Visa Cash App RB)で優勝と表彰台をつかみ、アルピーヌでも表彰台に立った。しかし、それらは断続的な輝きにとどまり、常に上位争いを続ける機会は与えられなかった。
アルピーヌ移籍は、ワークスチームで前を狙うための決断だった。だが現実は厳しかった。フランスのメーカーが抱えるパワーユニットはライバル勢に対して出力面で後れを取り、チームとしても先頭を争えるマシン開発に結びつけられなかった。その歯車の狂いは、ガスリーの焦燥へと直結した。
それでもガスリーは、与えられた条件の中で結果をもぎ取る粘り強さを示してきた。2025年シーズンは象徴的だった。チーム総得点22点をすべて自ら稼ぎ出し、存在感を叩きつけた。
そして今、ガスリーはキャリアの節目に立っている。前で戦うことを望み、そこに到達できるだけの資質があると信じている。
「僕はいまの立場を楽しめていない。先頭で戦うのは楽しいと分かっている。たとえレースがクソみたいでも、結局はそのクルマを運転する上で最高でいないといけないんだ」
「たとえばキャリア全体で見れば、アロンソやルイスみたいな選手は、2007年に乗っていたクルマと、2014年に新しいエンジンが入ってからの乗り方はまったく違うと言えるはずだ。2021年のそれとも違う。だからドライバーとしては、こういうレギュレーション変更に常に適応しないといけない。レースはもっと良くなるのか?」
「ここ数年のクルマは、実際かなり良いアクションも生んできたと思う。いいバトルもあった。それでも、カタールは――僕はあのコースも場所も大好きだけど――レースという観点では、たぶん最も退屈で腹立たしいレースのひとつだった。考慮すべき要素は本当にたくさんある」
「でも僕に言わせれば、ただ先頭にいたいんだ。僕はもう十分F1に長くいる。表彰台もいくつか取ったし、優勝もした。だけど競争の観点で言えば、前にいる連中と戦いたい。僕には戦えると分かっているんだ」
