
レーシングブルズの2025年は、中団の現実的な得点源へと立ち位置を上げた年だった。チームは92点でコンストラクターズ6位。2024年の46点・8位から明確に押し上げた。
体制面では、タイトルスポンサーとしてVisaとCash Appを得た“VCARB”ブランドが資本と露出を底上げした。白を基調としたマシンのカラーリングデザインはファンの人気投票で1位となった。その一方、組織は揺れた。レッドブルでの更迭劇を受け、ローレン・メキースがレッドブルへ移り、レーシングディレクターだったアラン・パーマンがチーム代表に昇格。CEOピーター・バイエルとの二頭体制が明確化された。レッドブル都合の人事に翻弄されながらも、現場は機能を止めなかった。
ドライバー戦績は数字がはっきりしている。ルーキーのアイザック・ハジャーが51点、リアム・ローソンが38点で、ハジャーが上回った。なお角田裕毅は開幕2戦を同チームで走り、中国GPで3点を持ち帰った後、レッドブルへ異動。ローソンとの交換が実行され、以降はローソン+ハジャーでシーズンを回した。
ハイライトは複数ある。モナコはダブル入賞で中団勢としての最大効率を示し、バクーではローソンが5位で決定打を打った。ハジャーは日本GP8位で初ポイントを記録し、夏場のオランダGPでは3位表彰台まで到達し、チームにとっても象徴的な成果となった。
2026年はローソン残留、チームメイトにルーキーのアルヴィド・リンドブラッド加入する。パワーユニット面では、2025年限りでホンダの技術支援が終了し、2026年からレッドブル・フォードの新規則PUへ移る前提が整った。
