ウィリアムズの2025年は明確な反転となった。コンストラクターズは 2024年の「9位・17点」から、2025年は「5位・137点」 へ跳ね上がった。長らく低迷した名門が中団の主導権を手に入れ、笑顔で終えられたシーズンと言えるだろう。

体制面では、オーナーは引き続きドリルトン・キャピタルで、再建は着実な投資で進められている。2025年はタイトルパートナーにソフトウェア企業のAtlassianを迎え、名称もAtlassian Williams Racingとなった。 加えて、チーム代表ジェームズ・ヴォウルズは2025年6月に長期契約を結び、現体制の継続を明確にした。

ドライバー戦績は役割分担がはっきりしていた。アルボンは序盤から高得点を積み、オーストラリア5位、中国7位、マイアミ5位、イモラ5位、オランダ5位と、取りこぼさない週末を作った一方で、夏以降はDNFも増え、波が出た。 サインツは適応に時間を使いながらも、アゼルバイジャン3位 と カタール3位 と、後半で決定打を放つことができた。ラスベガス5位も含め、終盤の伸びは移籍初年度の懸念を払拭した内容だった。チームのハイライトは、アルボンのマイアミ5位(純粋なレースペースでトップ勢に割って入った週末)と、サインツのバクー/カタール表彰台で、アルボンの経験値とサインツの強さが上手く引き出せたレースだった。

2026年は大幅なレギュレーション変更が入り、序列が動く可能性がある。ウィリアムズはアルボン+サインツ+メルセデスPUの継続で安定しており期待できるチームの一つだ。 2026年プレシーズンテストは、非公開のバルセロナ(1/26–30)と、バーレーン(2/11–13、2/18–20)が告知されている。