レッドブル・レーシングの親会社レッドブルGmbH(オーストリアの多国籍コングロマリット企業であり、レッドブル・エナジードリンクシリーズを開発) の Corporate Projects and New Investments CEOオリバー・ミンツラフが、クリスチャン・ホーナー更迭を巡って初めて踏み込んだ説明を行い、「過去の栄光に寄りかかれない」という姿勢を鮮明にした。チーム内の権力構造を巡る憶測にも自ら火消しに動き、マックス・フェルスタッペンが“チームのボス”だという見立てを真っ向から否定した。
更迭判断についてミンツラフは、オランダ紙への取材で次のように語っている。
「(ホーナー解任を)リスクだとは思わない。僕らはこの措置を100%支持していた。何かをしなければならないと分かっていた。
私は、ただ人を切る“hire-and-fire”型のマネジャーではない。クリスチャンには素晴らしい実績があり、多くの成功を成し遂げた。僕自身を含め、会社の誰もが彼の功績を評価している。
だが、プロの組織である以上、歴史に頼り続けることはできない。ページをめくり、新しい章を始める時だと感じた。簡単な決断ではなかったが、拙速でもなかった」
一方で、フェルスタッペンがチームを動かしているという説には、同じくオランダ紙の質問にこう返した。
「それはナンセンスだ。すべての取り決めは明確で、彼は僕に一度たりとも要求をしたことがない。マネジャーや父親も同じだ。マックスは自分が何を望むか明確で、それでいい。彼は世界最高のドライバーなのだから」
さらにミンツラフは人物像にも踏み込み、将来の関係継続まで口にした。
「マックスはいい奴だ。ディーバ(女王様気質な女性、わがままな女性)ではない。彼がずっと僕らと共にいると確信している。もしドライバーを引退する時が来ても(できればまだ先であってほしいが)、別の役割で残ってほしい。彼の知識とクルマの感覚は特別で、エンジニアと非常に高いレベルで議論できる。それが彼を唯一無二にしている」
