メルセデスのジョージ・ラッセルが、2026年に向けて「マックスと真正面から戦う」意志を前面に出した。2025年は優勝も挙げ、24戦中18回のトップ5、無得点は1度だけ。45戦連続でリタイアに繋がる事故やミスなしという安定感で、チームのコンストラクターズ2位に貢献した。

「間違いなく僕のF1で最も堅実なシーズンだった。パフォーマンスの面で最も安定し、ミスが最も少なかった。全体としてそうだった」

ラッセルは、現時点の基準をフェルスタッペンだと認めつつ、対決を望む理由を語った。

「トップの連中と渡り合えると分かっている。マックスは今や明らかに“基準”だ。僕が真正面からやり合いたい相手でもある。人々が疑問を差し挟むのは彼だけだ。自分の競争力を測るためにチームメイトになってみたいと思うのも、グリッドで彼だけだ」

さらにシューマッハのフェラーリ初期を引き合いに、焦りを戒めた。

「シューマッハがフェラーリで最初のタイトルを獲るまで5年かかったことを、いつも自分に言い聞かせている。栄光の年だけが記憶され、無冠の4年は忘れられる。僕にとって選手権2位でも20位でも、正直同じだ。勝っていないからだ。ウィリアムズで毎週末最後尾を走った頃の苛立ちも学びになった。今も“タイトル争いをしていない”という点では大差ない。分かるだろう? タイトルを争うか、そうでないかのどちらかで、誰もP2のために戦いたくはない。だから準備はできている。ただ、僕の時が来るまで忍耐も必要だ」