ランス・ストロールは、アストンマーティンがF1 2025年シーズンの大半で競争力を欠いていたと認めた。好調だった週末は点在したものの、基本的には速いクルマではなく、ライバルから大きく後れを取っていたという。

同じアストンマーティンでも、フェルナンド・アロンソとは手応えが違っていた。アロンソはAMR25を巧みに引き出し、56ポイントを獲得してドライバーズランキングのトップ10に入った。一方、カナダ人のストロールは33ポイントにとどまり、順位も大きく下に沈んだ。

AMR25に全体的なペース不足があったことはアロンソも認めていた。ただ、アロンソは経験を武器に、予想外のレースで結果を持ち帰る場面があった。取りこぼしたポイントもあり、展開次第ではさらに上積みできた可能性もあった。

ストロール自身も、アストンマーティンが多くの週末で勝負にならなかったと同意し、その主因をダウンフォース不足にあると指摘した。

「強みはあまりない。僕たちは今年ずっと競争力がなかった。数戦だけクルマが息を吹き返して、その週末は良かったけど、シーズンのほとんどは競争力がなくて、それが最大の問題だった」

そして短く結論を突きつけた。

「全部パフォーマンスだ。ダウンフォースがないと、うまく走れない」

さらにストロールは、チームが2026年に焦点を移したことで、今季にできることは限られていたと語った。F1はクルマ次第で結果が大きく変わり、手が縛られていたという。また2023年との対比で“クルマ依存”の残酷さを説明した。

「2023年は良いシーズンだったけど、クルマが僕たちの中でも最も競争力のある部類だった。このスポーツはクルマ次第だ。以前うまくいったサーキットに行っても、最下位のクルマなら18位や20位で終わる年もある。良いクルマなら5位や6位で終われる年もある。それがこのスポーツだ」