オリバー・ベアマンは、ルーキーとして過ごしたF1初のフルシーズンを経て、来季に向けて変えるべき点が見えたと明かした。ミッドフィールドのハースで1年を戦った経験が、学びの質を変えたという。

2024年にフェラーリとハースから1戦ずつのスポット参戦を経験した後、ベアマンは2025年にF1フル参戦を果たした。サーキット上での適応だけではない。オフ・トラックでの課題も山ほどあった。とりわけ大きかったのは、F2で経験した8戦規模とは違う、24戦の長いカレンダーを走り抜く現実だった。

「12か月で本当に多くが変わった。F1で初めてフルシーズンを終えたところだ。長かったし、厳しかった。もちろん僕たち全員が24戦をやっている。でも、初めて経験するルーキーにとっては、いろいろあるんだ」

「例えば、移動の計画ですら、来年は変えると思う。これは実際にやってみないと分からないことだった。だから、シーズンを通してエネルギーレベルを高く保つのは課題だ。助けになる小さな工夫がたくさんある。僕はそれを学んだし、もちろん走りの面は毎週末話している通りだ」

「だから、その話をずっと繰り返す必要はないよね」

「僕は、まだ“分かった”なんて言えない。まだルーキーだからね。進みながら学んでいる。毎週末少しずつ快適になって、より良い結果を出して、自分からもっと引き出せて、才能をうまく使えるようになっている。でも毎週末、新しい課題を投げつけられる。とっさに考えることを強いられる。だから、きついよ」

「それに、ハースみたいなチームだと、ドライバーとして自分で決めることがすごく多い。一方で大きいチームだと、プロセスをもう少し導いてもらえる感覚がある。だから僕の状況だと、学ぶことが少し多い。僕たちは若いチームで、チーム自体も学んでいる最中だからね。もし僕がもっと大きなチームにいたら、そういうことは“こうしなさい”って、かなり教えてもらえると思う」

「でも、それも僕の意見では良いことだ。最初は……たぶんもっと難しい。でも長い目で見れば、きっと僕を助けてくれる」

その言葉通り、結果も伴った。ベアマンはドライバーズランキング13位でシーズンを終え、41点を獲得。経験豊富なチームメイト、エステバン・オコンをわずか3点差で上回った。過酷な24戦を走り切った先に、彼は“速さ”だけではない、生き残るための技術を手に入れつつある。