ザウバーは2025年、ニコ・ヒュルケンベルグとルーキーのガブリエル・ボルトレートの組み合わせで2012年以来の最多得点を積み上げたが、グリッドの差が紙一重となったシーズンを戦い、選手権9位にとどまった。ヒュルケンベルグはシルバーストンでF1初表彰台を獲得し、ボルトレートも中盤戦以降に適応を加速させ、ハンガリーGP6位を含むトップ10を5回記録した。獲得ポイントではヒュルケンベルグが32点上回った一方、予選ではボルトレートが12勝11敗で上回り、経験で勝るベテラン側に“学び”が生まれたという。
「もちろんだ。ルーキーだからといって、パフォーマンスが出せないとか、ドライブの仕方が分からないという意味ではない。僕らは皆、かつてルーキーだった。F1はどこかの時点で始めなければならない」
ヒュルケンベルグは、若手が即戦力化する現代F1を象徴する存在としてボルトレートを挙げ、詳細なフィードバックと走り方を手がかりに、自身のドライビングも微調整したと明かした。
「確かに“ガビ”はドライビング面がとても印象的だ。ドライビング入力もテクニックも含めて、本当に強い。正直に言えば、今年は彼から学んだ局面が数多くあった。互いのデータを見て、影響し合っている」
両者の相互参照は、来季からアウディのワークス体制へ移るチームにとって、開発効率とガレージの空気を底上げする武器になっている。この関係性は来季も鍵だ。
