FIAは、3月に商業面の合意が成立していたコンコルド協定について、11チーム全てがガバナンス面にも署名したと発表した。新協定は2026年から2030年まで適用され、11番目のチーム参入に伴う新たな取り決めを含む内容となる。
今回のガバナンス協定は、競技の規制枠組みと運営ルールを定めるものだ。コンコルド協定としては9度目の締結となり、新たな協調体制の幕開けを示すものでもある。協議にはキャデラックも加わり、これまでの議論において重要な役割を果たした。
FIA会長モハメド・ビン・スライエムは次のように語った。
「第9次コンコルド協定はFIA F1世界選手権の長期的な未来を確かなものにするもので、ここに至るまでの尽力を誇りに思う。ステファノ・ドメニカリ氏と彼のチームには深く感謝している。強い連携の下、公平性、安定性、そして共通の志を基盤とする枠組みを築くことができた。
この協定により、我々は競技規則、技術、運営面の能力をさらに進化させることができる。レースディレクターやオフィシャル、そして各グランプリを支える数千人のボランティアに対する支援も強化される。F1が技術革新の最前線に立ち続け、世界的スポーツの新たな基準を打ち立てていくことにつながる。」
同時に、F1のステファノ・ドメニカリCEOも次のようにコメントした。
「今日はF1にとって重要な一日だ。75年という歴史を祝う中で、我々はその次章を書き始めている。この協定は、F1が世界的に成長を続けるための最良の基盤となる。
FIA会長モハメド・ビン・スライエム氏、そしてすべてのチームに感謝したい。我々はスポーツ全体にとって最善の結果を目指して議論を重ねてきた。誇るべき成果は多いが、これからのF1にはさらに大きな可能性と機会が広がっている。」
FIAは声明の中で次のように付け加えた。新たなコンコルド協定は、FIA、F1グループ、そして全チームがスポーツの発展と拡大に取り組み続けることを示す合意だ。これにより、レース運営、レースディレクション、スチュワーディング、技術専門性といった分野への投資をさらに進めることが可能になる。競技の進化と技術革新、そしてファンや放送局、パートナーに向けた安定した枠組みを提供する環境が整う。
