F1カタールGP終盤の一件が、若手アンドレア・キミ・アントネッリへの批判を呼び、レッドブルは異例の“撤回”に追い込まれた。
レース残りわずか、メルセデスのアントネッリはサインツを追いながらノリスを抑えていたが、ダーティエアでスライドしてコーナー外側にはみ出し、ノリスに4位を奪われた。この追加ポイントでノリスのタイトルリードは12点に広がり、レッドブル陣営は神経質になった。TV中継がスイッチした瞬間には、順位が変わる瞬間のみが映し出され、アントネッリがノリスに易々とポジションを明け渡したように見えたが、アントネッリはその直前にマシンの挙動を乱し、コースアウトしかけるミスを犯していた。
フェルスタッペンのレースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼが無線で「行かせたように見えた」と口にし、ヘルムート・マルコも独メディアに「行かせたのは明らかだ」と語った。これが「マクラーレンとの共謀」「タイトル操作」といった憶測を煽り、アントネッリのSNSには罵倒や死をほのめかすメッセージが殺到した。その後、ロイターによればレッドブルは正式に「誤った指摘だった」として遺憾の意を表明している。
メルセデスのトト・ウォルフ代表は「どれだけ頭が悪い発言なのか」「完全なナンセンスだ」と強く反発。オンボード映像も単なるミスであることを示すと、レッドブルは「アントネッリが意図的にノリスを行かせたという示唆は誤りだった」との声明を出し、オンライン上の攻撃が生まれたことを遺憾とした。

