ミック・シューマッハが2026年シーズンに、インディカー・シリーズへフル参戦することが発表された。加入先はラハル・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)で、ホンダエンジンを搭載するカーナンバー47を駆り、グラハム・レイホールとルイ・フォスターとともにフルシーズン体制を構成する。
F1ではハースで2シーズンを戦ったものの、2022年末でシートを喪失し、その後はメルセデスのリザーブと並行してアルピーヌのWECプログラムに参戦してきた。今回のインディカー転向は、欧州のフォーミュラから耐久レースを経て、北米オープンホイールへと戦いの場を大きく変える決断だと言える。
転機となったのは2025年10月、インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで行われたRLLのテストだった。チームオーナーのボビー・レイホールが「チーム全員を納得させる走りだった」と語るほどのパフォーマンスを示し、契約への流れが一気に加速したとされる。
シューマッハは「F1と耐久で培った経験を生かし、純粋でダイレクトなアメリカのレースに挑むことを楽しみにしている」と意欲を示す。インディカーはオーバル、ストリート、ロードコースが混在する苛烈なシリーズであり、とりわけインディアナポリス500は大きなハイライトになる。名門シューマッハ家の名を冠した26歳が、米国のトップカテゴリーでどこまで存在感を示せるか、2026年のグリッドに新たな注目点が加わった形だ。

