ナイトレースとなったラスベガスGPで、ウィリアムズのカルロス・サインツが“ベスト・オブ・ザ・レスト”の存在感を示した。ウェットの予選で3番手と好位置を確保したサインツは、決勝でも堅実な走りを貫き、マクラーレン勢の失格により最終結果は5位。バクー表彰台に次ぐ今季2番目の結果となり、自身も「悪くない週末」と評価している。
レース序盤、サインツは首位争いから一歩引いた位置で自らのペースを刻んだが、ピットストップではやや守りに入った戦略を選択したことで、オスカー・ピアストリやシャルル・ルクレールとの直接対決の機会を逃したと振り返る。それでも、より速いマシンであるフェラーリやマクラーレンと周回ごとに戦いながら、同じミッドフィールド勢のイザック・ハジャーには余裕を持って先行し続けた。
サインツはレース後、
「僕たちは毎周、明らかに速いクルマたちと戦っていた。それでも最終的に5位まで持ち帰れたのだから、これが今日僕たちにできた最大限だ」
とコメント。慎重すぎたタイヤ戦略を反省しつつも、トップ勢に近いペースと、ミッドフィールド最速という事実には手応えを強調した。
ウィリアムズ移籍初年度は序盤に苦戦したものの、後半戦に入りサインツはマシンへの順応を進め、ポイントを重ねてランキングも上昇傾向にある。本人は今回のラスベガスを「成長の証」と位置づけ、残り2戦と2026年シーズンに向けて、ウィリアムズがコンスタントに上位を狙えるチームへと変貌しつつあることを示した形だ。

