映画『F1』の続編構想が現実味を帯びてきた。プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが、数週間前にルイス・ハミルトンと会談し、アイデアのすり合わせを始めたと明言した。ブラッカイマーは「ハミルトンと会って、いくつかのアイデアを話し始めた」と語っており、企画段階ながら次章に向けた準備が動き出した形だ。
前作『F1: The Movie』は、一度F1を引退したベテランのソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)が新人ドライバーの指導役として復帰する物語で、世界興収は約6億3,000万ドル(約970億円)に到達したと報じられている。作品は実際のサーキットでグランプリが開催される週末に撮影され、ハミルトンは製作に深く関与し、リアリティ確保に不可欠な存在だったと監督のジョセフ・コシンスキーも語っている。続編の模索は、この成功と協業の延長線上にある。
一方でハミルトンは、続編製作を“拙速に進めない”姿勢を繰り返し示してきた。過去の発言では「急ぐのは最悪だ。やるなら前作を超えるものにすべきだ」と慎重姿勢を強調している。現時点で脚本や公開時期は未定だが、当事者同士の対話が始まった事実は、物語の第2章に向けた重要な一歩であることは間違いない。

