

イギリスGP決勝で厳しいコンディションと戦いながら完走を果たしたレーシング・ブルズの角田裕毅は、レース後、自らのパフォーマンスに対する率直な反省と次戦への意気込みを語った。
週末を通じて断続的に雨が降り続いたシルバーストンでは、路面の変化が著しく、タイヤの選択とマネジメントが結果を大きく左右した。そんな中、角田はレース序盤から一貫してペースを欠き、苦しい展開を強いられた。
「雨の中でも自信はあったので、なぜペースが見つからなかったのかを調べる必要があります。今日は本当に簡単なコンディションではなかったけれど、僕自身にとってはそこまで混乱したレースではなかった。ただ、ペースにすごく苦しんだ。ドライでもペースは良くなかった」
最大の問題は天候だけではなかった。角田はタイヤのデグラデーション(摩耗)が激しかったことも明かしている。
「雨とそのコンディションが主な問題だったが、それに加えて、いつも通りタイヤのデグラデーションが非常に大きかった」
さらに、レース中にはオリバー・ベアマンとの接触も発生した。
「オリバーとの接触はとても難しかった。接触自体は本当に軽かったけれど、あのコンディションでは小さな接触でも大きな影響を及ぼす可能性がある。レース後すぐに彼のところに行って謝った」
今週末から得られた収穫も一部にあったものの、角田はロングランの苦戦を課題として捉えている。
「今週末から得られた短いスティントでのポジティブな点はいくつかあるが、ロングランでは、どういうわけかとにかくタイヤのデグラデーションが激しかった。雨の中でも自信があっただけに、なぜペースが出なかったのかをきちんと見直す必要がある」
また、原因のひとつとしてマシンバランスの問題も示唆した。
「ダウンフォースが影響している可能性はあるが、それだけではなく、僕たちは本来あるべきペースよりも明らかに遅かった」
角田は次戦ベルギーGPに向けてマシンがアップデートされることを明かし、前向きな姿勢を示した。
「次のベルギーではマシンが変わる予定なので、それまでの間にしっかり準備していく」
