イタリアGP後、レッドブルは角田裕毅の去就については「もう少し時間が必要」とコメントしている。メキース代表は、トラフィックやDRSトレインで評価計測不能なダーティな週末が続き、決勝レースの実力を読み切れないと明かした。予選はフェルスタッペンと0.2秒差に収める場面もあり、課題は決勝だという。実際、ローソンとの接触でフロアを傷めてノーポイントに終わり、評価材料をまた失った。評価不能そのものが角田の最大の敵になっている。

角田裕毅固有の問題は、過去にレッドブルのセカンドシートに座ったドライバー達が批評されてきた「一発不足」とは別物になりつつあるという点だ。マシンアップグレードの非対称や、DRSトレインに陥りやすい位置取り、接触による損傷が重なり、ロングランのクリーンサンプルが欠落している。ベルギー以降は予選が改善しており、決勝評価のデータが足りないということだろうか。

来季体制決定のデッドラインは10月末といわれ、ハジャーの昇格やリンドブラッドF1デビューに流れが傾く観測も多い。角田に必要なのは、レッドブルを操れるようになった予選の進歩を、決勝の裏付けに変えるクリーンな決勝の週末だ。中団のトラフィックや混戦に巻き込まれない位置取り、そして無傷で上位勢に挑むレースが出来るか。

評価時間は延びたが、10月末までに残されたレースはわずか4つとなった(9/21アゼルバイジャンGP、 10/5シンガポールGP、10/19アメリカGP、10/26メキシコGP)。