インテルラゴスでの走行後、角田裕毅が残した言葉は象徴的であった。「走り自体は悪くなかった。原因はミステリアス」と短く語り、手応えと結果の乖離に首をひねった。マシンは一部の区間で反応が良く、特に中高速では狙い通りのバランスを得られていたが、計測に結びつく肝心のセクターでグリップが途切れ、タイヤの発熱と路面の目まぐるしい変化が噛み合わなかった。
チームはセットアップの作動領域が狭く、風向きや路面温度の微妙なズレが挙動に大きく影響した可能性を指摘している。路面のバンプ越えでフロアの接地が乱れ、ドラッグとダウンフォースの釣り合いが崩れた周回があったこともデータから読み取れているという。フェルスタッペンも「ひどい予選だった」とコメントを残している。失われた一貫性の原因を絞り込む作業が夜通しで行われる見通しだ。

