湿気と路面温度が高まったシンガポールGPのFP3で、角田裕毅が思わぬトラブルに見舞われた。走行中の無線で「ドリンクシステムが最悪だ。溺れそうだ」と訴え、ドリンクの供給が異常に多く、走行に集中できない状況を明かしていた。現地のライブテキストでも同内容の無線が記録されており、過酷なコンディション下での妨げとなった。

角田は予選でグリップ不足に苦しみQ2敗退、15番手に沈んだ。セッション後には「滑ってコントロールが難しかった」と述べ、FP3から続く厄介な一日だったことを示唆。チーム側も不具合解消に取り組んだものの完全には立て直せず、決勝は下位グリッドから巻き返しを図る。市街地でオーバーテイクが難しいコース特性を踏まえ、戦略とスタートの一発で流れを変えたいところだ。

それでも角田のレースペースは改善された可能性がある。路面のエボリューションが進む決勝では、温度管理とタイヤウィンドウのつかみ方次第で順位を押し上げられる余地がある。アンダーカットやセーフティカーを見据えた柔軟な戦略でポイント圏内を狙いたい。