アブダビGPでRBチームは難しい最終戦を迎えた。両ドライバーがミディアムタイヤでスタートを切るも、角田裕毅はスタートでトラブルに見舞われ、リアム・ローソンはピットストップのミスによるペナルティで不運な結末を迎えた。

スタート直後、角田のマシンはクラッチトラブルで出遅れ、早々に後方に追いやられた。その後、懸命に挽回を試みるも、最後までポイント圏内には届かず12位でフィニッシュ。一方、ローソンは序盤で好調なペースを見せていたが、フロント左タイヤの装着不良が発生。再度ピットインを強いられ、10秒のストップ&ゴーペナルティも課された。その後、終盤にブレーキトラブルでリタイアを余儀なくされた。

角田裕毅はドライバーズランキング12位(30ポイント獲得、入賞率37.5%、ランキング11位はヒュルケンベルグ41ポイント)、RBのコンストラクターズランキングは8位(46ポイント獲得、7位のハースは58ポイント)と、今期は勝てる相手と思われていたアルピーヌ、ハースに届かず、前半に期待されたポジションを下回ることになった。チームメイトのリカルド、ローソンを相手に優位を築き続け、角田はポイントを稼ぎ続けたが、マシンは根本的にレースペースが不足しており、アップデートもライバルの改善スピードには追いつくことが出来ず、ハースやアルピーヌと対等に戦える状態にはなかった。

角田裕毅

「スタート直後のトラブルで、ほぼレースが終わったようなものだった。正確な原因はまだ分からないが、クラッチが引っかかっているように感じた。その後も懸命に走ったが、ポイントを獲得するには至らなかった。
今シーズン、チーム全体で本当に全力を尽くしたし、自分のパフォーマンスには満足している。ただ、この最後のレースで良い結果を出してチームに恩返ししたかっただけに残念だ。」

ローラン・メキース

「今日のレースは満足いく結果ではなかった。裕毅がスタートでトラブルに見舞われ、ローソンはピット作業のミスで厳しいレースを強いられた。ただし、シーズン全体を振り返れば、昨年に比べてポイントを倍増させるなど、大きな進歩を遂げたシーズンだった。
チーム全体の努力には感謝しているし、裕毅とローソンの両選手が大きく成長したことを誇りに思う。来季はさらに競争力を高め、2025年に向けた準備を着実に進めていきたい。」

未来への展望

RBチームは今シーズン、多くの課題に直面しながらも基盤を築き上げた。2025年にはさらなる成長を遂げることを目標に掲げ、冬季の間に準備を整える意向を示している。長いシーズンを終え、来年への期待と希望を胸に、RBチームは再び挑戦の舞台へと戻る。