
角田裕毅がシンガポールGP初日を振り返り、度重なる赤旗で走行計画が乱れたことへの苛立ちと、予選へ向けた前向きな姿勢を同時に示した。FP1は9番手、FP2は11番手。ロングランやソフトでの高燃費走行を詰めたい時間帯に赤旗で約20分以上が失われ、計測ラップとロングランの双方が分断されたことが響いたという。
角田はFP2後に、近ごろの“FP2寸断”の流れに我慢ならない様子を隠さなかった。
「クリーンなセッションができず本当に腹が立つ。良いラップに入っても渋滞か赤旗で止まってしまう」
それでも、チームの準備過程に一定の収穫はあったと捉えている。
「中断が多く難しい初日だったが、落ち着いてマシンを最適化していく」だ。セッティング面では手応えもあり、予選へ向けてロングランの穴埋めと低燃費アタック時の最適化を急ぐ考えを示した。
金曜は路面の改善が進みラップタイムが短縮する一方、ピットレーンの接触やクラッシュで赤旗が発生し、各車が計画どおりのプログラムを消化できなかった。混戦の上位勢のなかで角田はセットアップの方向性に「ポジティブ」な要素を見いだしており、限られたデータから最適解を引き出せるかが土曜の鍵になる。