
F1スペインGP初日、角田裕毅はフリー走行1回目を9位、2回目を13位で終えた。しかし、チームメイトのマックス・フェルスタッペンが両セッションでトップ3に入ったのとは対照的に、角田は下位に沈んだ。角田自身は「大きなミスがあったわけではない」とした上で、「むしろミスがあった方が納得できる」と語り、そのギャップに困惑している様子だった。
「難しい1日だった。正直、他のグランプリの初日と比べれば、自分自身はけっこうスムーズに感じている。FP1からFP2にかけては進歩もあったと思ってる。でも、なぜ遅いのか全く分からない」
「ラップ自体も悪くなかった。もちろん100%ではなかったけど、予想していたようなギャップじゃなかったんだ。だから、バランス面でどこに具体的な制限があるのかも判断しづらい状況だよ」
ミスもなく、感触も悪くない。それでも結果がついてこない。角田は、その矛盾に頭を抱えていた。
「大きなミスがあったわけじゃないんだ。もし、ライバルと比べて大きく遅れてて、それがミスによるものなら、むしろ納得できるし、気持ち的には楽なんだけど、今回はそうじゃない」
「だから、たぶん今日はいつもより長い夜になると思う。もちろんチームには門限もあるけど、僕自身できる限りのことはして、何とか解決策を見つけたい。けど、今のところ何が原因なのかは本当に分かってない」
角田の苦戦は、レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーが、今後のサポート方針について語った直後の出来事でもあった。イザック・ハジャーの名前が浮上する中、ホーナーは次のように語った。
「我々にできるのは、時間とサポートを与えることだけだと思ってる。彼が自信を持てるようなセットアップを見つける手助けをするんだ。このマシンを速く走らせるには自信がすべてだから、それを取り戻す必要がある」
「彼は速いドライバーだよ。あとは全てをうまく組み合わせるだけだ。ときどき、いい走りを見せてくれるんだけど、それを安定して出せるようにしないといけない。僕は、彼にはその力があると信じてる」
「ユウキはチームにとって素晴らしい存在だ。いいヤツだし、ガレージの中でもよく貢献してくれているでも来年もチームに残ることを望むなら、これからも成長を続ける必要がある」
ホーナーはさらに、角田が現在F1で「最も過酷な仕事」を担っていることにも言及した。それは、現世界王者であるマックス・フェルスタッペンのチームメイトであるということだ。
「とはいえ、裕毅は今のF1で最もタフな役割を担っている。それはマックスのチームメイトでいることだ」