角田裕毅、F1での移籍を左右する要因を語る
角田裕毅は、レッドブルのF1グループ外への移籍を検討する際、チームの競争力だけが判断基準ではないと明かした。
2025年にレッドブル・レーシングのシートを失うセルジオ・ペレスの後任として、角田ではなくリヤム・ローソンが選ばれた。これにより、角田はさらなる昇格のチャンスを逃し、レッドブルの親チームへの道が閉ざされた形となった。
2023年のアブダビで行われたシーズン後テストで、角田はレッドブルのマシンを初めてドライブしたものの、チーム側の信頼を完全に得るには至らなかった。結果として、ローソンがF1経験が限られているにも関わらず優先される形となった。
その一方で、2025年もファエンツァに拠点を置くリブランドされた「レーシング・ブルズ」チームで5年目のシーズンを迎えることが決まっているが、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、角田をリリースする可能性があることを示唆している。
角田はレッドブル組織を離れるかどうかについて、他チームが自分にとって「適切な環境」であるかが決定要因となると述べている。
「もちろん、パフォーマンスは重要だ。しかし、それだけではない。ピエール(ガスリー)がアルピーヌに移籍した際の決定理由を詳しく知っているわけではないが、フランスのチームであることや、彼自身がフランス人であることが含まれているかもしれない。それに、自分はチームの雰囲気や自分の特性に合うかどうかも考慮したいと思う。」
「もちろん、パフォーマンスが一番大事なのは間違いないが、それだけではない。チームのプロジェクトや、チーム代表の姿勢なども含めて考えたい。」
「今のところ、レッドブルファミリーに満足している。ここ数年、自分が成長してきた場所だからだ。このチームで成功したいと思っている。しかし、将来どうなるかは分からない。」
クリスチャン・ホーナーは、レッドブルでのチャンスが訪れたときに角田が準備万端であるよう求めているが、現時点で角田はレッドブルからの昇格の機会を再び逃している。
2026年に向けた展望
角田はシーズン中盤に他チームと暫定的な話し合いを行ったことを認めているが、最終的にはレッドブルの契約延長オプションが行使され、ファエンツァに留まることとなった。
2026年のルール改定に伴い、レッドブル外への移籍の可能性について尋ねられた際、角田は以下のように述べている。
「正直、2026年にどこにいるかはっきりしていない。VCARBにいる可能性もある。来年が最後のシーズンになるとは言われていない。彼ら(レッドブル)はドライバーに対するアプローチを少し変えたようだ。正直、彼らが何を求めているのか明確ではない。」
「しかし、ドライバーとして、彼らだけに頼るわけにはいかない。いろいろな噂が飛び交っているので、何かしらの選択肢を持つのは良いことだと思う。ただ、現状では特に他を探しているわけではない。」
「今の状況は必ずしも悪いものではない。来年乗る車やシーズンの結果次第だ。」