レッドブルは厳しい週末を迎えた。角田裕毅はピットレーンスタートを選択し、オーバーテイクが困難なハンガロリンクで、ほとんどの時間をDRSトレインに巻き込まれて過ごし、最終的には後方でレースを終えた。またフェルスタッペンは、一時5番手まで浮上したが、1ストップへの切り替えは難しく、後半にもう一度ピットインしたことで順位を落とすことになった。

また、FP3ではチームとのコミュニケーションが順調でない様子が露呈していた。予選シミュレーションの準備をしていた角田は、最初のアタックラップ1コーナー進入時にブレーキをロックさせてしまい、走行を中断せざるを得なかった。彼はステアリングホイールのダイヤルを使ってショートランとロングランの設定を切り替えようとし、その際にこう尋ねた。

「なんか全然違う感じがするけど、これ設定合ってる?」

するとレースエンジニアは答えた。

「あとプラス2」

これに対し角田は戸惑いながら言った。

「それってロングランのときに使うモードじゃないの?」

エンジニアはこう返答した。

「リセットされてた。」

その返事を受けて、怒りを露わにした角田は強い口調でこう言い放った。

「それは、セッション前に言うべきだろう?こっちは寝ぼけてないから!」

このように設定の不明確さが原因となり、角田は無線で怒りを爆発させた。

「(この設定ミスは)僕たちのガレージで起きた問題だった。簡単に防げたことなのに、それを防げなかった。普段ならやるべきことを、今回はやれていなかった。これは僕がどうこうできる問題じゃなくて、チームが管理しなきゃいけないことだから、すごくフラストレーションが溜まっている。レッドブルに来てから、こういうのがちょっと増えてきてる気がする。だから、そこは改善されてほしい。
FP3でセットアップを大きく変えていたから、ちゃんと確認できなかったのがすごく残念だった。
こういう細かい部分が予選に影響してくるから、チームと話し合わなきゃいけないと思ってる。」

今シーズン最大の課題は、新チーム代表ローラン・メキースに、自分が来季もレッドブルに値する存在だと証明することにある。現在の成績には波があるものの、角田を残留させるべきという意見には強い説得力がある。来季のレギュレーション変更に向けてチームの安定性が重要になるなか、100戦以上のF1経験を持つ角田のようなドライバーは、マシン開発において大きな武器となる。

さらに、仮に角田が放出されたとしても、代役の選択肢は限られており、唯一の有力候補はレッドブルが推しているアイザック・ハジャーである。

メキースは角田に「どうすればレッドブルに残留できるか」をすでに伝えているが、彼だけに責任があるわけではなく、チーム側にもフェルスタッペンとの差を埋める手助けが求められている。

スパで角田に最新アップデートを受けさせるようレッドブルが配慮したものの、ハ