
2025年F1スペインGPの予選で、マックス・フェルスタッペンが2列目スタートを決める一方、チームメイトの角田裕毅は最下位の20番手に沈んだ。
今シーズンの予選最高位は、開幕戦でレーシング・ブルズのマシンを駆って記録した5位。それ以降は8位が最高で、それ以外は沈黙が続いている。決勝でのポイント獲得は3戦にとどまり、チームにもたらしたのはわずか7ポイント。一方、チームメイトのフェルスタッペンは選手権3位につけ、旧チームのレーシング・ブルズではイザック・ハジャーが15ポイントを挙げて10位に位置している。
そして今回も角田は、日曜日のスペインGPで最後尾からのスタートとなった。
「FP1の時点で、すぐに何かがおかしいと感じたんだ。正直言って、セットアップが原因ではないと思う。ほとんどすべてのセットアップを試したから。もちろん好みはあるけど、クルマのバランスはまとめられていたと思うし、バランス自体も悪くなかった。自信もあった」
「予選では両方のタイヤでアタックしたけど、特に最後のプッシュラップはかなり良かった。でも、結果とペースがまったく噛み合っていないんだ」
Q1終了後、チームに対して「良いラップだった」と無線で報告した角田だったが、結果はまさかの20番手。その事実は本人にとっても衝撃だった。
「何をやっても変わらないし、クルマがタイヤをとにかく食い尽くしている感じがする。デグラデーションがひどくて、すべてが積み重なってる。根本的な制限は確実にあると思う。でも、それが何か分からない。答えが出せないんだ」
昇格後6戦で、レーシング・ブルズのどちらか一台に敗れたレースは4回。そうした状況から、古巣復帰の可能性についてメディアに問われた。
「まったくないよ。レッドブルにいられてうれしいし、レーシング・ブルズが去年から成長してるのを見て喜んでるよ。レッドブルに来たのはチャレンジだった。でも、さっきも言った通り、ペースには満足してた。ただ今回のグランプリはちょっと奇妙だった」
「まだ僕にしかできない何かを見せられると信じてるし、誰もが驚くようなことを成し遂げたい。彼ら(レーシング・ブルズ)が活躍しているのを見るのはうれしい。でも僕は今、レッドブルでどうやって改善できるかに全力を注いでる」
角田は、クルマの不安定さに悩みながらも、前向きな姿勢を崩していないが、今シーズンに幾つかのサプライズが必要なのは明らかになっている。