アメリカGP予選後、角田裕毅がリアム・ローソンに「Q2で走行を妨げられた」と不満を示した件が複数のメディアに取り上げられている。角田はクリアラップの計画が崩れたことがQ3進出失敗の一因だったと主張した。

これに対しローソンは、角田の指摘に首をかしげる姿勢を示した。「何のことか分からない」という率直な反応で、当該場面は自らの走行計画の範囲内だったと説明。予選では多くのマシンが同時にアタック準備に入り、アウトラップの速度調整やギャップ作りが頻発する。ローソンは「危険な挙動も、明確な妨害の意図もなかった」とし、通常の渋滞が誤解を生んだとの見方を示した。

スチュワードが動くほどの明確な違反には発展せず、両者の主張は平行線のままだった。角田はロングランでの巻き返しに望みを託し、ローソンは限られたチャンスで存在感を示す構えだ。混雑必至のオースティンでは、予選同様に「位置取り」が勝負を分ける。二人のすれ違いは、現代F1の緻密なトラックポジション管理の難しさを改めて浮き彫りにした。