フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツのドライバー関係が、険悪な雰囲気の中で終わろうとしている。
ルクレールはラスベガスGPで失意の4位フィニッシュを迎えたが、3位でチェッカーフラッグを受けてラッセル、ハミルトンと共に表彰台の上ったのは、来季ウィリアムズに移籍するサインツだった。
怒りの無線、ルクレールの不満爆発
レースでルクレールは無線で激怒し、怒りを露わにした。ルクレールによれば、サインツはチームの指示を無視して彼を追い抜いたという。
「シャルル、君は仕事をやり遂げた。ありがとう」とエンジニアが無線で伝えると、ルクレールはこう返答した。
「わかってる、わかってるよ。でも、いつも礼儀正しく仕事をしていると、結局は自分が損をする。これってただの礼儀正しさじゃなくて、リスペクトの問題だ。分かっている、自分が黙らないといけないって」
Yeah, yeah, yeah, I did my job, but being nice f*cks me over all the f*cking time. It’s not even being nice, it’s just being respectful. I know I need to shut up.
その後もルクレールは冷却ラップ中のタイヤデブリ収集の指示に反発し、「ああ、好きなだけ拾ってやるよ。ラジオもオンだよ。悪いね」
Yeah, yeah. F*cking pick up what the f*ck we want. And the radio is on. I’m sorry.
と言い放った。
記者会見での発言
後の記者会見で、ルクレールはサインツがチームの指示と二人の間での合意を無視したことをほのめかした。
「カルロスとの問題について詳細は話したくない。何か話したことがあったけど、今日はその通りにはいかなかった。チームにとっては良かったけど、ドライバーズチャンピオンシップのことを考えると、自分が戦っているのは2位争いだからあまり良くない状況だ。自分自身を頼りにするしかない」と語った。
サインツの見解
一方、サインツは土曜の混乱したチーム戦略が原因だと主張した。Sky Italiaの記者が「ルクレールはなぜあなたに怒っているのか」と尋ねると、サインツは次のように答えた。
「(この件について)メディアには話さないと合意している。ここで何かを話すたびに混乱を招くからだ。それで何も言わないことにしたんだ。これは彼と私の間のことだ。僕はラジオで何かを言ったり、メディアで話すのは好きじゃない。それはいい行動じゃないし、必要もないと思う。彼が不満なのは分かるけど、僕もその時の対応には満足していないんだ」
バスール代表、事態を沈静化
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、典型的な冷静な対応を見せ、この騒動を軽視した。
「これは、いつもの話だと思う。冷却ラップ中に、全体像が見えていない状態で反応するかどうかの話だ」とバスールは語った。
「話し合えば問題にならない。我々は争いを避ける必要がある」とフランス人代表は付け加えた。