リアム・ローソンは2025年、レッドブル・レーシングに昇格することが決まった。しかし、彼にはその座を守るためにわずか半シーズンしか与えられない可能性がある。

この厳しい見通しを語ったのは、6度のF1優勝経験を持つラルフ・シューマッハ。彼は、この昇格がニュージーランド出身のローソンにとって「危険を伴うチャンス」であると分析している。

レッドブルは2025年夏にローソンの評価・判定を行う

クリスチャン・ホーナー率いるレッドブルは、2024年にコンストラクターズタイトル3位に沈んだチームを再び頂点に押し上げることをローソンに期待している。しかし、そのミッションの難易度は並大抵ではない。フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇を果たす一方で、ペレスは285ポイントもの差を付けられてシーズンを終えた。

シューマッハはドイツのSkyスポーツで次のように語った。

「F1では多くの時間が与えられるわけではない。先ずローソンには半シーズンが与えられるだろう。そして、そこで結果を出せば良いシートを得られる。」

「しかし、マックス・フェルスタッペンの隣で戦うのは非常に大きな挑戦だ。」

フェルスタッペンの「ドライビングスタイル」

フェルスタッペンのチームメイトが苦戦する理由として、よく取り沙汰されるのが「ドライビングスタイル」の問題である。2024年シーズン、ペレスは「フェルスタッペンは問題に対して自分よりも敏感ではなく、彼の『スタイル』がそれを可能にしている」と述べた。しかし、この議論についてローソンは異なる見解を示している。

ローソンは次のように語った。

「ドライビングスタイルというものについて、個人的にはあまり信じていない。車に求める特定の動きはあるだろうが、私にとっても、ここ数年間、ジュニアドライバーやリザーブドライバーとしてその車を開発してきた時間が多かった。そして、車の挙動については非常によく理解しているつもりだ。」

「ただ、『この車は自分のスタイルに合わない』という言い方には、完全には同意できない。我々ドライバーはプロフェッショナルであり、与えられた車に適応するのが仕事だ。」

フェルスタッペンが示す圧倒的な能力

それでは、なぜフェルスタッペンはこれまでのチームメイトたちを圧倒し続けているのか?その理由について、ローソンは次のように述べている。

「ここ数年で何度も車を運転し、テストも行ったが、この車は非常にアグレッシブで、運転には多くの自信が必要だというのが正直なところだ。」

「そして、そこでマックスはドライバーとして非常に自信に満ちている。だが、主な理由はやはり、彼が今現在、世界最高のドライバーであることだ。」

「最高のドライバーと戦うのは常に非常に厳しい。そして結局、それが彼に挑む全員がこれまで苦戦してきた主な理由だと思う。」

厳しい視線が注がれる中で迎えるローソンの2025年シーズン。彼がこの試練を乗り越えられるのか、F1界の注目が集まっている。