リヤム・ローソンが、ハンガリーGPでマックス・フェルスタッペンとレッドブルを打ち破り、レーシング・ブルズにとって劇的な結果をもたらした。

フェルスタッペンが6位以内でフィニッシュ出来なかったのは、2022年のシンガポールGP以来2度目のことだった。ハンガロリンクではローソンが9位でフィニッシュし、フェルスタッペンは10位だった。

ローソンがレースでチャンピオン経験者のフェルスタッペンの前でゴールしたのはこれが初めてだった。今季序盤には2戦だけ同じチームで走った経験があるが、そのときはどちらも完走していなかった。

姉妹チームのマシンで本家レッドブルを上回ったこの結果について、モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコは、ミルトン・キーンズの本隊がハンガロリンクで週末を通してタイヤに問題を抱えていたと明かした。

ローソンにとっては、サマーブレイク前の4戦中3戦でポイントを獲得したことになり、シーズン前半と比較して大きな進歩を示す形となった。

ニュージーランド出身のローソンは、後半戦でも結果を出し続ける必要があると自覚しているが、ハンガリーでの1日は満足のいくものだったと振り返った。

「ちょっと驚いたよ。レース序盤は彼(フェルスタッペン)がすごく速かったからね。最初のスティントのとき、彼は本当に速くて、1周目で僕を抜いたんだ。でも、そのあと彼らはタイヤで少し苦しんでいたように見えた。だから、後半も同じ状況になるんじゃないかと期待していたんだ。数周のあいだ彼を後ろに抑えておけば、タイヤの状態が落ちてくるかもしれないと思っていた。結果的に、だいたいそんな展開になったね」

「今年は本当に厳しいシーズンだった。F1では良い結果を続けて出すのは簡単じゃないけど、最近は良い方向に来ている。でも、もちろんシーズンはまだ半分残っているから、今うまくいっていることをしっかり分析して、それを持ち越していく必要がある」

2025年のここまでで自己最高の連続成績を出してサマーブレイクに入ったローソンは、ドライバーズランキングでアイザック・ハジャーとの差を2ポイントにまで縮めた。

直近で再びポイント圏に戻ってきたとはいえ、ローソンはマシンに対する小さな調整が大きな差につながったと語る。

「正直言って、大きな変更はなかった。クルマに関する小さなことや、僕自身が快適に感じられるようになったことが主な要因だと思う」
「オーストリアあたりからようやくクルマの中で自然に動けるようになってきた。でも、スピード自体はシーズン序盤からあったんだ。あのとき僕たちはいろいろな細かいトラブルを抱えていて、結果が安定しなかった。今はその安定感が出てきている。でもそれを維持するのは本当に大変なことだから、これからも集中していくつもりだ」