リアム・ローソンが、セルジオ・ペレスや角田裕毅、ダニエル・リカルドの熱心ファンから受けるSNS上での誹謗中傷により、自身のSNS利用を控えていることを明かした。22歳のニュージーランド人であるローソンは、F1のレース経験わずか11戦で見事マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルのシートを獲得した。
こうした成功の一方で、ローソンはペレスや角田、リカルドのファンによる一部の心無い中傷に晒されてきたという。彼はその対応に「準備ができていなかった」と語り、SNSを見る機会を極力減らしていると明かした。
ローソンは彼らとのバトルの中で、サーキット上でのアグレッシブな動きから批判を受ける場面もあった。メキシコGPでは母国ヒーローであるペレスとの接触で中指を立てたが、のちに謝罪している。いずれのバトルも「個人的なものではない」とするローソンだが、短期間で結果を残す必要があったことから、妥協しない姿勢を貫いたのだという。来季はフェルスタッペンとのコンビで表彰台や優勝を目指す戦いが始まろうとしている。
「もともとは、ああいった誹謗中傷を予想していなかったので、初めはたくさん目にしてしまった。覚悟ができていなかったんだ。
正直なところ、今ではあまりSNSを見ないようにしている。ファンのみんなにメッセージを発信することはあっても、スクロールしたりメッセージを全部見たりはしない。
F1に向けてドライバーとしての準備はしていても、ああいうものには気持ちの準備ができていなかった。ドライブのことだけに集中していると、あの手の出来事は想定外だったからだ。」
「(ペレスに対して)個人的な感情は何もないけど、あの6戦で何かを示さなければならなかった。過度にアグレッシブになって何かを証明しようとしたわけではないけれど、誰かが経験豊富だからとか、このスポーツでリスペクトされているからといって、特別に遠慮したりはしない。」
「レッドブルのマシンは独特のドライビングスタイルが求められる、という話を聞くが、正直あまりピンときていない。自分には何年もかけてこのクルマの開発に関わってきた経験があるし、その特性は理解しているつもりだ。
『自分のドライビングスタイルに合わない』という言い方にはあまり賛成しない。ドライバーなら、与えられたマシンに適応しなければならないプロフェッショナルだと思う。」
リアム・ローソンは、ワールドチャンピオンの獲得を「最終目標」とする一方で、マックス・フェルスタッペンとコンビを組むにあたり、すぐにそれを成し遂げることは期待されていないと認めている。
「ええ、チームの視点から言えばそうだと思う。レッドブル・レーシングでの役割は、コンストラクターズ選手権を戦うことだ。それがチームとしての主な目標だ。だから当然、それを達成するために全力を尽くすつもりだし、いずれにしても最良の結果を残すことが、そのままチーム目標の達成につながる。だから自分の意識は、全力で良い結果を出すことに向かっている。
もちろん、F1での自分の最終的な目標はワールドチャンピオンを獲得することだ。今すぐそれを成し遂げることを期待されているかといえば、そうではない。だが、明らかに自分はそこを目指しているし、チームをサポートするうえでも最善を尽くすつもりだ。
現時点でどうなるかは分からないが、チームとしては、できるだけマックスに近づいて戦うことが目標だと思う。」