
レーシング・ブルズのCEOが、今シーズン活躍を見せているイザック・ハジャーを急いで昇格させないよう、レッドブル本社に懇願している。
2025年スペインGP時点で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンにはレース出場停止処分の可能性が浮上しており、オランダ「デ・リンブルガー」紙は、急遽チームメイトが必要になった場合のバックアッププランをレッドブルが用意していると報じた。
報道によれば、仮にフェルスタッペンが出場停止となった場合、レッドブルはレーシング・ブルズのドライバーを一時的に昇格させる方針だという。候補に挙がっているのは、今季序盤に2戦のみレッドブルで走り不振に終わったリアム・ローソンか、あるいは急成長を見せている新人、イザック・ハジャーのいずれかだ。
「デ・リンブルガー」は次のように続けている。
「レッドブルはリンドブラッドを起用しないと明言している。FIAに提出された特例申請は数週間前に行われたもので、フェルスタッペンの出場停止とは無関係だ」
レッドブル首脳のクリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコは、20歳のフランス人ハジャーの2025年シーズンのパフォーマンスに対して高い評価を示しているが、レーシング・ブルズのCEOであるペーター・バイヤーは、彼にはまだ時間が必要だと主張している。
スイス紙「ブリック」紙によれば、バイヤーは次のように語っている。
「お願いだから、こんなに才能ある彼をこんなにも早く連れていかないでほしい。彼には2026年末までこのチームで経験を積んでもらいたい。それまでは、手錠をかけてでもここに留めておくつもりだ(We’ll just have to keep him in handcuffs!)」
2016年のF1ワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグも、ハジャーを昇格させることに懐疑的な姿勢を示し、フェルスタッペンとのコンビが彼の将来を台無しにする危険があると警鐘を鳴らしている。
「もし僕がハジャーの立場だったら、仮にレッドブルから昇格の話が来ても絶対に断るね。今、彼はレーシング・ブルズで素晴らしい仕事をしているし、完璧な位置にいる。僕なら即座に『絶対に無理だ』って断るよ」