レッドブルはジュニアドライバーであるアルヴィド・リンドブラッドを2026年のレーシング・ブルズF1シートに備えさせるプログラムを進行中である。リンドブラッド(17歳)は、2023年のイタリアF4、2024年のFIAフォーミュラ3でのレース勝利を経て、来年はFIAフォーミュラ2選手権でルーキーシーズンを迎える予定だ。

2025年に角田裕毅を差し置いてレッドブルのシートを得たリアム・ローソンに対し、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、角田との契約継続について次のように述べた。

「もしユウキに機会を提供できないのであれば、正直に言って、2025年が最後の年になる可能性がある。彼をこのまま維持する意味があるのだろうか?」

角田裕毅がレッドブルの枠組みから外れる、またはレーシング・ブルズに空きができた場合、リンドブラッドはその後任として準備される最有力候補となる。


リンドブラッドにスーパライセンス取得とF1テスト計画

レッドブル・ジュニアプログラムの責任者であるヘルムート・マルコは、「Inside Line F1」ポッドキャストでリンドブラッドをF1デビューに向けて準備する計画を次のように明かした。

「彼をニュージーランドのフォーミュラ・リージョナル選手権に派遣し、そこで勝利することでスーパライセンス取得に必要なポイントを獲得させる特別なプログラムを行っている。そして彼は8月に18歳になる予定だ。」

リンドブラッドのF2ルーキーシーズンにおける目標について、マルコは以下のように語った。

「彼がチャンピオンシップで優勝するか、トッププレイヤーの一人になることを期待している。」

また、過去のマシンを使用したF1テスト計画(TPC)についても触れた。

「この計画は確定している。テストの回数はまだ決まっていないが、複数回行う予定だ。」

マルコは、ジャック・ドゥーハン、オスカー・ピアストリ、オリバー・ベアマンといった過去の若手ドライバーがTPCを通じてF1デビューに向けた準備を行ったことに触れ、次のように述べた。

「ドゥーハンやピアストリ、ベアマンと比較すると、彼らは2年前のF1マシンで多くのテストを行った。そして私たちはリンドブラッドにも同様の機会を提供したいと考えている。」

「ローソンやハジャールはこの機会に恵まれなかったが、リンドブラッドにはそうした経験を積ませたい。もしF2で非常に良いシーズンを送れば、2026年にF1デビューする可能性がある。」


ホーナーが語るリンドブラッドの才能

クリスチャン・ホーナーもリンドブラッドの将来性を高く評価しており、2024年のシルバーストンでのダブル勝利を例に挙げて次のように述べた。

「アルヴィドは将来有望な才能であることは間違いない。彼は正しい姿勢とアプローチ、そして決意を持っている。」

「特に今年のシルバーストンでのレースでは非常に印象的だった。彼は非常に才能のあるドライバーだ。どれだけ成功するかは時間が教えてくれるだろうが、彼と(レーシング・ブルズの)イザック・ハジャールは非常に期待の持てる若手である。」