シャルル・ルクレールは、2024年シーズン最終戦アブダビグランプリでのフェラーリのパフォーマンスに全力を尽くしたものの、惜しくもマクラーレンにコンストラクターズタイトルを奪われた結果に落胆を隠せなかった。

マラネロの名門チームは最終戦を迎える時点でマクラーレンに21ポイント差をつけられていたが、ランダ・ノリスとオスカー・ピアストリのフロントロー独占により、その差を埋めるのは困難となった。さらにルクレールはQ2敗退の上、金曜日に受けた10グリッド降格ペナルティで19番手スタートを余儀なくされた。


序盤の猛追も届かず――フェラーリの奮闘

ルクレールはレース序盤、19番手からわずか1周で8番手に浮上。その後も着実に順位を上げ、ポイント圏内でのフィニッシュを果たしたが、最終的に優勝したノリスには届かなかった。

レース後、ルクレールは次のように語った。

「1周目でできる限りのリスクを取って、できるだけ多くのポジションを稼ぐ必要があると分かっていた。それは達成できたが、今日の結果以上を求めるにはスタート位置が遠すぎた。我々は最大限を尽くした。」
「シーズンが最後まで競り合いだっただけに、この結果は辛い。金曜日のペナルティは大きな打撃だったが、それでも全力を尽くした。それが届かなかったのは残念だが、やれることはすべてやったと思う。」

フェラーリはこのレースで33ポイントを獲得し、マクラーレンの26ポイントを上回ったものの、シーズン全体では14ポイント差で惜しくも敗れた。


サインツとの最後のシーズンを振り返る

ルクレールにとって、今回のレースはチームメイトのカルロス・サインツと共に戦う最後の機会となった。サインツは来季ウィリアムズへ移籍することが決まっている。2人は2024年シーズンで合計652ポイントを稼ぎ、5勝を挙げる成功を収めた。

「カルロスとは素晴らしい関係だった。お互いを高め合い、この4年間をコンストラクターズタイトルで締めくくりたかった。」
「我々は全力を尽くしたが、それでも足りなかった。この失望感はしばらく続くだろうが、数日後にはリセットして来年に向けた準備を始めたい。」


サインツの視点――マクラーレンを称えつつ次への意欲

2位でレースを終えたサインツもまた、フェラーリの惜敗を振り返った。

「正直言って、ほろ苦い気持ちだ。今日できる最大限の結果は2位だったと思う。マクラーレンのランダはこの週末を通してペースが良かった。」
「特にハードタイヤでは1~2テンポほど速かった。シーズン後半、彼らは驚異的な安定感を見せていた。マクラーレンにはおめでとうと言いたい。」
「それでも、このシーズンの我々の努力と成果には誇りを持てる。厳しい年だったが、この先の成長の糧になるはずだ。」