全3回のフリー走行でマクラーレン勢が1-2を独占していたことから、ポールポジションはマクラーレンのどちらかが獲得するものと予想されていた。しかし、シャルル・ルクレールがキャリア屈指のラップを披露し、フェラーリに今季初のポールポジションをもたらした。

ハンガリーGP予選Q3の決勝ラウンドを前に、ルクレールはこれまで5番手以上のタイムを出せていなかった。しかし、彼はハンガロリンクで1分15秒372を記録し、2番手のオスカー・ピアストリに0.026秒差をつけてトップに立った。

予選後、衝撃を隠しきれないルクレールは、この結果を受けて自身の困惑を口にした。

「正直なところ、予選全体が本当に難しかった。これは大げさに言ってるんじゃなくて、本当にすごく難しかったんだ」

「Q2に進むのも、Q3に行くのも、すべてが大変だった。コンディションが少しずつ変わってきて、すべてがかなりトリッキーになった。でも、僕はただクリーンなラップを決めて3番手を狙うつもりだった」

「結果的にポールポジションだなんて、まったく予想してなかったよ」

ルクレールが言及した「トリッキーなコンディション」とは、セッション中に変化した雲のかかり具合によるもので、路面温度が下がったことで、各ドライバーの出走タイミングが極めて重要になった。

その難関を乗り越えたルクレールは、言葉を失いながらも、この結果を「キャリア最高のポールのひとつ」と表現した。

「コンディションの変化は本当に肌で感じたよ。Q2で雨が降り始めたときは、頼むからこのまま降り続けないでくれって祈ってた」

「結果的に雨は止んで、コンディションが変化して、それがすべてをさらに難しくした。そして最終的に僕たちはポールを取ったんだ」

「正直、言葉が出ない。本当に驚きのポールだし、間違いなくこれまでで最も予想外のポールポジションだと思う」

決勝に向けてルクレールは、どうなるかまったく読めないとしつつも、全力で首位を守るつもりだと語った。

「スタートとターン1がすべてのカギになると思う。正直、どうなるかは全然わからないけど、ひとつ確かなのは、首位を守るために全力を尽くすってことだ」

「それができれば、そのあとのレース展開はだいぶ楽になるはずだよ」