マクラーレンが次戦アゼルバイジャンGPでコンストラクターズ連覇を決める可能性が一気に現実味を帯びてきた。

モンツァ後のコンストラクターズランキングは「マクラーレン617ポイント」、「フェラーリ280ポイント」で、その差は337ポイントだ。

決定条件は明快で、バクー終了時点でマクラーレンは、「2位フェラーリに対し346ポイント以上の差を築けば確定」となる。ゆえにピアストリとノリスのワンツー達成なら自力でタイトルに到達する。

ワンツーを達成できなくても、アゼルバイジャンでの獲得ポイントについて、
・マクラーレンがフェラーリより「9ポイント以上多い」こと。
・メルセデスがマクラーレンより「12ポイント以上多く取らない」こと
・レッドブルがマクラーレンより「33ポイント以上多く取らない」こと
以上の条件を達成するとマクラーレンのタイトルが決定する。

舞台のバクーは超ロングストレートと低速コーナーの混在サーキット。今季のMCL39が示してきたドラッグ効率とタイヤ労りの強さは、この特性に合致する。開幕期に露呈した弱点を開発で消し込み、長いスティントでも崩れない今の完成度なら、必要条件を呑み込むだけの現実味がある。

セーフティカーのタイミング、トラブルやアクシデントによるノーポイントとなる不確実性は残る。それでも最速バクー決戦のラインははっきり見えた。マクラーレンがここで幕を引くか、それとも戴冠は次戦以降へ持ち越されるか——決着の瞬間は目前になった。