
ガブリエル・ボルトレートは、自身のルーキーシーズンを「高評価」と表現した。ザウバーのボルトレートにとって、F1ルーキーシーズンの幕開けは決して順調ではなかった。悪いだけではなかったが、チームの成績に阻まれ、自身の実力をQ3進出やポイント獲得という形で示すことはできなかった。最初の突破口はオーストリアで訪れ、その後ベルギー、ハンガリーと続いた。
特にハンガロリンクでは6位という最高成績を残した。マシンが進化するにつれて、ボルトレートは度々その実力を示すことができるようになった。チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグをまだ上回ってはいないが、ブラジル人ルーキーは着実に肩を並べつつある。
ボルトレートは、経験を積むごとに差が縮まると考えている。そして彼は、自らのパフォーマンスを高く評価することをためらわなかった。
「ルーキーシーズンだから成長するのは当たり前だと思う。少なくとも僕はいつもそうだった。ジュニア時代のキャリアを振り返っても、常にステップを踏んできた」
「僕は働くのが好きだし、学ぶのが好きだし、間違いを理解して次はもっと良くするのが好きなんだ。それが自信になるし、チームにとっても大きなプラスになる。特にハンガリーの結果は本当に満足している。運やアクシデントに助けられたのではなく、僕たちが本当に達成できる結果だったからだ」
「シーズン序盤はマシンに苦しんだ。でもその中で自信を失うどころか、むしろ自信を深めることができた。キャリア初期にマシンが厳しいと、コーナーで攻められなくなって遅くなることもある。でも僕は逆に毎戦学び、自信を積み重ねてきた。それがシーズンを高く評価する理由だ。オーストリア、ベルギー、ハンガリーでポイントを獲得し、予選でも良いパフォーマンスを見せることができた」
「もちろん僕はもっと上を目指しているし、常に挑戦している。シーズンはまだ長いし、これからも多くの戦いがある。F2との違いを言えば、F1では本当に多くの人が働いていて、あらゆる分野で100%を出し続ける必要がある。これが一番の学びだと思う」
好みのマシン特性を問われると、ボルトレートは即答した。
「僕はオーバーステア気味のクルマが好きだ。もちろんフロントもリアも完璧に安定した理想のマシンが欲しいけど、現実には常に変化がある。ただ僕はアンダーステアよりオーバーステアの方が扱いやすいと感じる。でも、どんなマシンを与えられても走らなければならない。僕はレーシングドライバーで、F1にいる全員が適応して走る力を持っているんだ」
また、ザウバーが今季見せた進化についても言及した。
「シーズン序盤は非常に厳しかった。おそらくグリッドで最も厳しいクルマで、予選でQ1を突破するのも難しく、決勝ペースも悪かった。でも大きく改善できた。良いアップグレードを導入して、今ではポイントを狙える位置にいる。もちろんポイントを取るのは簡単ではないが、少なくとも戦えている。シーズンを通じて大きく成長したし、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれた。ここまで状況をひっくり返すのは簡単なことじゃない」