メルセデスは、2025年シーズンからバルテリ・ボッタスがリザーブドライバーとしてチームに復帰することを発表した。この決定は、ボッタスが2024年のアブダビグランプリを最後にキック・ザウバー(元アルファロメオ)との契約を終了したことを受けてのものだ。
ボッタスは2017年から2021年までメルセデスでルイス・ハミルトンと共に5シーズンを戦い、その間に10勝と20のポールポジションを獲得。メルセデスにおける全盛期を共に築いた。
2022年にはメルセデスを離れ、ザウバーチームへ移籍したボッタス。初年度はランキング10位と好成績を収めたが、その後の2シーズンは苦戦を強いられ、2024年にはポイント獲得ゼロという結果に終わった。2025年に向けてザウバーがニコ・ヒュルケンベルグとブラジル人ルーキーのガブリエル・ボルトレートを選んだことで、ボッタスはリザーブドライバーとしての役割を求めてメルセデスと交渉を行った。
ボッタスはメルセデスでの新たな役割について次のようにコメントした。
「2025年にメルセデスファミリーにリザーブドライバーとして復帰することは、次の挑戦であり、大変嬉しく思う。トト(ウォルフ、メルセデスチーム代表)、ブランクリーのチーム、そして三つ星の皆さんが私を温かく迎え入れてくれたことに感謝したい。」
「過去数年間の困難を経ても、私はF1にまだ多くを貢献できると確信している。フィンランドのナストラで育った5歳の頃から、モータースポーツのトップで成功することを目指してきた。」
「これまでの12年間のF1キャリアで数々の素晴らしい瞬間を経験できたことは幸運だった。そして、その多くの瞬間を成し遂げた場所に戻れることを嬉しく思う。これまで培った知識を活かして、チームが目標である世界選手権の争いに向けて成果を上げられるよう貢献したい。」
トト・ウォルフもボッタスの復帰を歓迎し、次のように語った。
「おかえりなさい、バルテリ!彼が以前レースドライバーとして貢献してくれた5年間の影響力は計り知れない。数々のグランプリ勝利だけでなく、5つの選手権タイトル獲得において、彼の技術的なフィードバックとインプットが成功の重要な要素だった。」
「彼は素晴らしい同僚であり、チームメンバーだった。その乾いたユーモアと親しみやすい性格は、ブランクリーやブリックスワースの皆から愛されていた。リザーブドライバーとしての役割でも、その特性は我々が世界選手権争いに挑む上で非常に重要であり、ジョージ(ラッセル)やキミ(アントネッリ)をサポートする上でも役立つだろう。」
ボッタスの復帰は、2025年シーズンのメルセデスに新たな展望をもたらし、かつての成功の再来に向けた重要な一歩といえる。彼の経験豊富な技術的知識と親しみやすいキャラクターが、チーム全体の成長に寄与することが期待されている。