FIAは、バルテリ・ボッタスが2026年にキャデラックのシートを獲得してF1復帰を果たした場合、2024年に科されたグリッド降格ペナルティを消化しなければならないことを改めて確認した。

F1での現時点で最後の出走となったアブダビGPで、ザウバーを駆ったボッタスは当時ハースのケビン・マグヌッセンと接触し、レース後に5グリッド降格の重いペナルティを受けた。この処分は2025年にシートを失っていたため執行されないままとなっている。

メルセデスのリザーブを務めている間も、ジョージ・ラッセルやアンドレア・キミ・アントネッリの代役を担う機会はこれまで訪れていない。残り10戦のチャンスがあるものの、もし出走の機会がなければ、このペナルティは2026年シーズンに持ち越される。最新の報道では、ボッタスがキャデラックと契約し、復帰を果たす可能性が高いと伝えられている。

仮に2026年に科されていた処分であれば、新規定の下で有効期限は12か月に制限されるため、このグリッド降格は回避できていた。しかし、2024年の時点で科された現行規定に基づくペナルティには有効期限がなく、ボッタスは必ず消化しなければならない。

「現状では、このペナルティは有効であり、当時の規定に基づいて適用された処分を遡って修正する仕組みは存在しない。規定の変更は、今後同様の異例な事態を回避することを目的としている」

FIAの広報担当者は複数メディアに対してこう語った。

ボッタスが2025年に出走機会を得られるのか、それとも2026年に持ち越されるのかは依然として不透明だ。ただし、F1グリッドに加わる11番目のチームとして新たな旅路を始める可能性は現実味を帯びている。さらに、アメリカンチームは2人目のベテラン候補としてセルジオ・ペレスの獲得にも迫っていると報じられている。